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「ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか/コメントログ」 フォローは『森から群れが消えた日(前・後編)』へ -- 2010-03-12 10 16 30 死ぬために生まれたような連中だな -- 2010-06-27 10 50 04 因果応報?輪廻転生??うーん・・・違うなあ・・・。まあ死ぬしかないんだねー。 -- 2010-07-13 01 33 42 もっと赤ゆが苦しむ描写がほしかったです -- 2010-07-21 01 18 32 ゆっくり共は哀しみと苦しみにまみれて死んで地獄に堕ちてね!! -- 2010-08-21 02 42 22 なにが最後の希望だよ。ゆっくりには不相応だろが。身の程を知れや。ま、そんなもん持ったところで無様な最後を迎えるだけなんだろうけどね。 -- 2010-08-30 19 57 01 言っただけでちゃんと理解できるとも思えんが高山の父まりさは子供にちゃんと 人間の恐怖や山を追われた経緯を話しとけよ。「ゆっくりできない」だけじゃ子ゆっくりにはイミフもいいとこだろ -- 2010-09-08 18 24 28 ↓ それを話そうとすると、顔色変えて発狂して暴れだす始末なんだから無理だろ。 ここらへんがゆっくりの限界なんだよ。 -- 2010-09-28 00 47 17 語彙的に無理なんじゃね?ゆっくりの知能で何か説明するのって難しいんだろうと解釈した それに言葉を重ねるより、アレにとって「ゆっくりできない」は存在に関わる最強の脅し文句なんだし十分と思ったとか あとトラウマすぎてその話をする事すらとか無理ゲーとかなんじゃね?w -- 2010-10-07 06 31 53 淡々とする作業、まさに駆除って感じがして良いですねぇ。 街に来るゆっくりを防止するための防波堤でもあり、ゆっくりホイホイでもある森か -- 2010-10-20 14 49 36 なんかもう虐待いらないわ逆に -- 2010-11-03 23 55 50 まあ、かつて散々山荒らしまわったクズ共の子孫で 実際あの場所見つけるまでは人里乗っ取ろうと企んでたアホだし、駆除は当然だな。 -- 2010-11-16 15 45 12 やべえ濡れた やっぱ越冬を無理やり失敗させるのはたまらなくQNQNするね! -- 2010-12-02 23 20 17 長の考えた策は良かったんだけどな、ゆっくりにしては上出来といえる -- 2011-01-30 13 20 39 めっちゃ面白かった!ぱねぇQNQNできた!! ゆっくり出来る森は人間の罠だったのかw 人間が毎年群れを潰すからゆっくり出来る森でいられるんだな -- 2011-03-08 12 57 34 ゆっくりは、弱肉強食のなかでは一番弱い生物だ!! -- 2011-03-18 22 34 32 う~ん… 人間って怖いね。 -- 2011-04-14 05 57 47 かつて先祖が散々好き勝手やってきたツケを未だに支払わされてる訳だ、コイツらは。 「森から群れが消えた日」見る限り、山の人達にとっておよそ最悪の部類に属する害獣だし こんなのがのさばってたら当然駆除だわな。恨むんだったら愚かなご先祖達を恨んでね! -- 2011-05-01 14 25 18 結局人間がここまできた理由がまだわからないんだが・・・ -- 2011-08-27 00 47 47 ↓畑や人里に行く気も失せるようなゆっくりプレイスを作ってゆ害の防止、冬になったら一斉駆除って事じゃないか? -- 2011-08-30 06 56 43 こういう感情もなく容赦無いSSにはキリライターの絵がすごくマッチするなあ -- 2011-09-27 01 52 37 なんか納得できない。 -- 2012-07-29 22 25 49 ↓森から群れが消えた日(後編)を読めば分かる -- 2012-08-03 01 38 02 ガキはすぐ死んでいくのに外で足破かれて3日生きる糞饅頭の生命力ときたら・・・人間よりはるかに丈夫だなおい -- 2013-08-07 01 05 42 しかしこんだけ数がありゃ何組か残ってもいいはずだが わざわざ全滅させる必要も無さそう -- 2014-08-27 04 17 19 フォオオオオオオオオオオオオおっぱいもみたい -- 2017-06-04 07 22 37 てかこんな大規模な群なのにドススパーク打てる奴が居ないってどゆこと? -- 2018-08-25 19 01 46 ゆっくりはにんげんには勝てないということをふかくかんがえさせられた -- 2023-01-26 23 51 22 ↓×3なんでこうなる? -- 2023-02-23 10 54 24 にんげんさんのほうがいちまいうわてだったね! かわいそうだよ・・・かわいそうだよ・・・ -- 2023-03-20 12 38 07 最後、赤ゆ魔理沙より早く死んでて草 -- 2023-07-09 19 15 06 ゆっくりにっきでも冬の環境ダメージ復活せんかな?あんよ焼きした親ゆの目の前で凍らせて晒した後に潰したいんだが。 -- 2023-11-12 01 09 56 どうせなら最後の赤ゆが死ぬの気づいて欲しかったですねぇ! 典型的害獣思考のくそまりさがさもやり遂げたような顔して死んだのだけが納得いかない -- 2024-01-22 17 48 06
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赤ゆのたのちいイス取りゲーム (前) 37KB 虐待 愛情 不運 仲違い 家族崩壊 親子喧嘩 同族殺し 番い 野良ゆ 姉妹 赤ゆ ゲス 希少種 都会 透明な箱 現代 虐待人間 うんしー ぺにまむ 長い ※善良ゆ虐待あり ※タグは全編通してのもの 【1】 --------------------------- おにいさんはさいきんゆっくりしてないよー。 ちぇんとあそんでくれないんだねー。 ちぇんもらんしゃまもさびしがってるんだよー。 わからないんだよー。 さあなあ……。 らんもわからないなぁ。 おにいさんにも、ゆっくりいがいであそびたくなるときがあるのかもな。 ゆぅ。 でもかいゆっくりなら、にんげんさんのことを だいいちにかんがえないといけない。 ばっじつきならなおさらだ。 そうだねー。 ゆっくりできないけど、しかたないねー。 ----------------------------- まりさは都会の冬がこんなに寒いものなのだと知らなかった。 ゆっくりの過剰繁殖によりごはんのなくなった故郷。 それを捨て、食べ物のあるという町に降りてきた。 ご飯の無い場所では子作りができないからだ。 「むきゅきゅん! けんじゃなぱちゅりーがみみよりなじょうっほうをおしえるわ!!」 ぽかぽかなおうち、おなかいっぱいのあまあま。 ぱちゅりーのいいかげんな知識を頼りにやってきたものの、 それは一握りの飼いゆに限って認められる話であった。 もりけんの甘い話を信じ、既におちびちゃんまで作ってしまっている。 あたたかいおうちもあまあまなごはんもなく、 現実はダンボールの中。ビニールシートもない。 現実は苦い苦い草さん、くっさい生ごみ。ごはんはげろまず。 現実は苦しみの連続。 野良なんてそんなものだ。 暮らし向きは以前より格段に悪くなった。 「しゃむいいぃぃ!!」 「おきゃあしゃあああん……」 「ゆぅー、よーしよーしゆっくりだよー……」 おちびちゃんたちは母とのすりすりで暖を取り何とか命をつないでいる。 秋の暮れ、そろそろ冬の足音が聞こえてくる季節だ。 もう何か行動を起こさないと、家族そろって永遠にゆっくりしてしまう。 その瀬戸際にあった。 森に帰るという選択肢も考えられる。 しかし、森ではもう家族九匹をやしなえる食料は取れない。 森に戻るならおちびちゃんを何匹か諦めるしかない。 もう既に日は暮れ、ゆっくり出来ない寒さがおうち中を覆っている。 風が一吹き入り込むたびに、おちびちゃんの元気が無くなってゆく。 そのゆっくりできていない顔を見るたび、れいむの母性が悲鳴をあげた。 「ゆっくちできにゃいよぉ……」 きゅっと目をつぶって、ぷるぷる震えている。幼い命。 「おちびちゃん、かわいそうだよぉ……」 つがいのれいむはキリリとした顔でまりさに言う。 「まりさ、にんげんさんのおうちにいれてもらおうよ!」 人間さんのおうちはあたたかく、あまあまも一杯らしい。 ゴミ捨て場で会った野良に聞いた話だ。 人間さんに飼いゆっくりにしてもらう。 都会にゆっくりを引きつけて留める数少ない希望。 「そうだね、それしかないね……」 まりさは眉を曲げつつも、おちびちゃんを見ればうなずくしかなかった。 人間さんは怖い。 恐ろしい人間さんをまりさも何人か見ていた。 山から降りて一週間。 潰されるゆっくりを何匹も見た。 捨ててあったものを拝借しただけで殺されたゆっくりを見た。 おうたを歌ってただけで殺されたゆっくりを見た。 ゆっくりゴミの水曜、沢山のゆっくりが収集車に詰め込まれてゆくのを見た。 だからまりさは、れいむの提案の危険性も一応分かっている。 しかし寒冷耐性の強い町ゆの餡統でもなければ、この寒さは我慢できない。 まりさとれいむが生き残れたとしても、おちびちゃんは無理だろう。 成体ゆっくりの中枢餡は皮と餡子の分厚い層に守られているが、 赤ゆのそれは非常に薄く、すぐ凍えきってしまうのだ。 危険と知りつつも、まりさは人間さんに賭けるしかない。 人間さんにうけいれてもらって初めて、家族全員がゆっくりできる。 思い立ったが吉日ということで、まりさはぼうしの中などにおちびちゃんを入れ、れいむも連れて出発した。 「おぼーちのなかはあったきゃいにぇ!!」 「ゆっくちできりゅにぇ!!」 おぼうしの中は体温が保存され比較的暖かい場所だ。 一度に入れられるのはせいぜい三匹なので、少し経つごとに赤ゆたちは交代しなければならなかったが、 れいむもまりさも、おちびちゃんがあったまってくれるのはうれしい。 おぼうしのツバでぷりぷりはしゃぐおちびちゃんたち。 このかわいさならと、思わせるものがあった。 おちびちゃんを連れてきたのは、おちびちゃんのかわいさで 人間さんがおうちに入れてくれるかもと考えたからだ。 ゆっくりにありがちな考え方であった。 実際のところ、汚い野良なんて愛で派ですら大半が相手にしない。 色々なSSやイラストであらわされてきた通り、 都会に住んでいても田舎に住んでいても、汚い野良のせいで苦労することは多い。 すりつかれて服を汚されたり、おうたで不快な気分になったり。 ゲスでなくとも理屈の通じない個体が多い。 野良ゆっくりの好感度は最悪だ。 躾の行き届いたバッジ付きは愛されうる。 しかし躾もされていない野良にかかわってわざわざストレスを貯めたい人はいない。 トントントン。 木の棒でノックする。こうすると人間さんが出てくるらしい。 しかし誰ひとりとしてまりさ一家の話を聞いてくれることはなかった。 少し開け、ゆっくりだと分かると閉じられてしまう。 「どぼぢてむしするのおおおおお!!!???」 「ゆっぐりさせてよおおおお!!!」 そんなやり取り(?)が何度も続いた。 何度も何度も。 憐れなものである。 そんな憐れなまりさたちを受け入れてくれたのは、 笑顔の似合う、いかにも優しそうなお兄さんただ一人であった。 「そうか、それは困っただろうね。お兄さんのおうちに入るといいよ」 「ゆ!? ほんとにいいの!?」 「あじがとうございます! あじがとうございまずうう!!!」 「「「 ゆわぁーい!!! にんげんしゃんのおうちだよ! 」」」 30件目の訪問。 数が数えられないゆっくりからすれば、 1000件は回ったんじゃないかと思えるほど長い時間動いていた。 家を出て寒さに晒され、おちびちゃんも弱りはじめており、 まりさも内心諦めかけていた頃の話だった。 「さあ、お入り」 歌のおにいさんも出来そうな、ゆっくりしたお兄さん。 「ゆ、ゆっくりおじゃまします」 「「「「ゆっくち!」」」」 始めての人間さんのおうち。 すこし緊張しながら足を踏み入れた。 まりさ扉をくぐると、そこは天国。 そう人間さんのおうちは、天上楽土な場所だった。 床は見たことも無いすべすべのなにかで出来ていて、歩くだけで気持ちが良い。 外の寒さが嘘のように暖かくて、春が来たように過ごしやすい。 夜なのに光が満ち溢れ、昼のように明るい。 まりさたちはあまりに汚かったのでまず濡れタオルで綺麗にしてもらった。 特にゴミ漁りを続けていたまりさ。 汚れているだけでなく、ちょっと臭いのだ。 「ゆゆーん♪ くしゅぐったいよ!」、 お兄さんのゆっくりを拭く手つきは、熟練した何かを感じさせる。 ゆっくり関係の職についているのだろうか。 赤ゆたちもまったく嫌がることがなく、すぐに綺麗にされた。 「「「「さっぱりー!!!」」」」 つやつやのコーティングオイルまで塗られる。 そのぷるぷる感、まるで室内飼いゆのよう。 れいむは玄関の大鏡に自分をうつし、なんだかうっとりしている。 一気に美ゆっくりになった自分に一目ぼれしたかのようだった。 その後お兄さんのおうちの居間に通され、ゆっくりを許された。 テレビ一個、タンスなどの家具もちらほら配置されている。 ちぇんぐるみや陰陽玉のようなゆっくりグッズもまたちらほら。 一人暮らしにしては少し広いことを除けば、一般的なゆっくり好きの部屋に見える。 まりさはこのお兄さんがゆっくりを好きなのだと思った。 「ゆっくりしていってね!」 「「「「「 ゆっくりしていくよ!! 」」」」」 お兄さんの持ってきたあまあまは、口の中に桃源郷が広がる旨さだ。 咥えているだけでよだれが出てくる。飲み込めば幸せ。 「はふっ! はふっ! めっちゃうっみぇ!!」 「ちちちあわちぇええええ!!!」 「むちゃむちゃ!!」 「がーちゅがーちゅ!!!」 「ゆゆーん♪ おちびちゃんたちしあわせそうだよぉ~!」 赤れいみゅ3と赤まりしゃ4のおちびちゃん。 すべすべのフローリングの上、皿からこぼしながら必死こいて食べる。 人間からみれば少し汚いが、ゆっくりにとってはゆっくりできる光景である。 寒さで満足に狩りができなかったまりさのせいで、このところ満腹にもなれなかった。 それがあまあまをくちいっぱいに頬張って、溢れさせながら喜んでいるのである。 「ゆふふ、ゆっくりたべていいんだよ!」 れいむもまりさも心の底から笑顔に慣れた。 これでこそ。 こうやっておちびちゃんの笑顔を見れてこそ、町に来たかいがあったというもの。 飼いゆっくりになれたわけではないが、冬が越せればなんとでもなる。 怖かったけど人間さんを訪ねて良かった。 ぱちゅりーの話は本当だったんだ。 まりさの心の底から、みるみるゆっくりが溢れてきた。 それはれいむも同じことだろう。 そして赤ゆたちの餌皿もそろそろ空になるかといった頃合いである。 幸せな家族の団欒に、席をはずしていたお兄さんが戻ってきた。 とっとっ。まりさの頬に人間さんの足音が響く。 まりさはとてもゆっくりできるお兄さんの方に笑顔を向ける。 どうも何か話があるようだ。 「おにいさんとの約束、まりさは覚えてるかな?」 「ゆゆっ! もちろんだよ!」 「「「「 ばきゃにしないでにぇ!! 」」」」 まりさはこのおうちの玄関先である約束をさせられていた。 ゆっくりが大好きなお兄さんと遊んでくれという約束だ。 「それならいいんだ。最近はゆっくりの家族とふれあることが少なくてね」 「おちびちゃんたちもたのしみにしてるよ!」 約束という言葉を聞いた時、掃除洗濯奴隷労働、ゆっくりできない想像が頭を巡った。 まさかれいむの体が目当てのHENTAI! そんな妄想までしていた。(その瞬間、まりさのぺにぺには天を突いていた) しかし聞いてみればなんだ、ただ「お兄さんと遊べばいい」というだけだそうだ。 ゆっくりできないことはなにもない。 むしろまりさからお願いしたいとすら思える約束だった。 「「「「おにーしゃん、ゆっくちー♪」」」」 赤ゆたちはあまあまのお礼のつもりなのか、お兄さんの足にすーりすーりする。 にこにこころころ転がって、とてもゆっくり出来ている。 「おにーさん!!」 まりさは口を開ける。 「どうしておにいさんはこんなによくしてくれるの?」 まりさの会った人間さんに、ゆっくりできる人は一人もいなかった。 それなのにこのお兄さんだけ。 「ゆっくりが好きだからだよ」 「ゆゆー♪ ゆっくりできるおにいさんだね!!」 お兄さんは笑顔で答えてくれた。 れいむもまりさも、頬がゆるむ。 人間さんにもこういう人がいるんだ。 町も捨てたものじゃない。 「それじゃあ食後の運動ってことで、そろそろプレイルームに行こうか」 「ゆゆ! ゆっくりりかいしたよ!」 まりさの眉はきりりと上がる。 まりさは約束をちゃんと守るゆっくりだよ。 そう主張しているかのような顔だった。 まりさ一家は居間を出て、すべすべの廊下を通り、プレイルームに通される。 すべすべフローリングの廊下では、おちびちゃんたちがころころはしゃぐので、 連れていくのもなかなか大変だったようだ。 プレイルームは、白を基調とするさわやかな色合いの部屋。 真ん中には丸いテーブル。 カラフルな箱やカセットコンロ、鍋などが床に置いてある。 壁にはゆっくりできるゆっくりの絵。 にっこりと笑っているゆっくりの絵が書き込まれているのだ。 「ゆっくちひりょいよ!」 「じめんさんがふーわふーわだよ!」 床には青いじゅうたんがすーっと敷かれている。 敷かれた絨毯の感触に、赤ゆたちは大喜びのようだ。 プレイルームとは、お兄さんがゆっくりと色々遊ぶ場所らしい。 ゆっくりできるお部屋の雰囲気を気に入った赤ゆたちの中には、 家具のすきまなどを目指したんっけんを始めるものもあった。 大きいゆっくりの絵に、ごあいさつをするものもあった。 「まってねおちびちゃんたち!」 おちびちゃんたちについて、れいむもぴょんぴょんしてゆく。 あわただしいやつらである。 お兄さんのそばに残るのは、すでにまりさだけだった。 「ところでおにいさん。おにいさんにかいゆっくりはいないの?」 まりさは当然浮かんできた疑問を口にする。 なんでお兄さんはゆっくりが好きなのに、この家にはゆっくりが見当たらないのだろう。 ゆっくりのおもちゃや、ゆっくりプレイスまであるのに。 もしかしたら別の部屋にいるのかもしれない。 「ゆっくりごあいさつしたいよ!」 「ああ、この間までは二匹居たんだけど、死んじゃってね」 「ゆゆゆ、そうなの……」 まりさの表情は曇る。 「そんな顔しなくていいよ、怒ったりなんてしてないからさ」 お兄さんは特に気分を害した風ではなく、まりさはほっとした。 「ゆっくち、ゆっくち!!」 「しょろーりしょろーり!!」 まりさから離れて、二匹の赤ゆの様子を見てみよう。 まりちゃとれいみゅ、モノモノのすきまを進む。 ごちゃごちゃとある中にて、どれもこれも赤ゆの目に珍しい。 だからその目はきらきらと輝く。 好奇心がチクチク刺激される。 特にキラキラしたものなど、ゆっくりの子供の大好物だ。 「こりぇ、れいみゅのたからもにょにすりゅよ!!」 ビーダマを咥えるれいみゅ。 「こっちは、まいちゃのだよ!!」 サイコロを咥えるまりちゃ。 こんな人工物、森の中には絶対にない。 とてもゆっくりできる「とくべちゅ」 おにいさんのおうちに来てから、新しい体験がいっぱいだった。 しかし。 「こら!」 そこに割り込む親れいむ。 「ここはおにーさんのおうちなんだから、かってにたからものにしたらだめだよ!」 このれいむ、一応人間との付き合い方を餡子に継いでいるようだ。 祖先にバッジ持ちがいたのだろうか。 しかしゆっくりできないその言葉に、れいみゅとまりちゃは猛抗議。 「やじゃやじゃあ!! れーみゅがみちゅけたんだよ!!」 「まりちゃがしゃいしょにひりょったんだよ!!」 「ゆゆぅ、おちびちゃんたち……」 その騒ぎに、まりさとお兄さんも近づいてくる。 「ゆ~? れいむ、どうしたの?」 「おちびちゃんがおうちのものをほしいって……」 とはいえそれは、安いビーダマと安いサイコロである。 ゆっくりの目にどう映るのかはともかく、お兄さんにとっては取るに足らないものだ。 「いいよ。欲しいならあげようか」 「ゆゆっ!? いいの!?」 「ほらおちびちゃんたち、おにいさんにおれいをいって!」 「「ゆっくちありがちょー!!」」 お兄さんは笑う。 ゆっくりと人間の価値観は違う。 ちぇんもそうだった。 高かったおもちゃよりも、一掴み100円のビーダマを大事にしてたっけ。 「それより、そろそろおちびちゃんたちを集めてくれるかな」 しかし他のおちびちゃんたちはかくれんぼを始めてしまったらしい。 まりさとれいむは駆けだし、二匹でおちびちゃんに呼びかけを始めた。 「ゆゆっ、おちびちゃんでてきてねっ!!」 しかしおちびちゃんは一人も出ない。 「ゆぅ、こまったよ」 部屋はそれほど広くも無いのだが、ゆっくりはゆっくりな生き物である。 二匹で探しても少しかかるだろう。 そんな二匹のそばに、お兄さんもやってくる。 「ゆっくりを探すときはこうするんだよ」 れいむもまりさも、顔をあげてお兄さんを見る。 「ゆっくりしていってね!」 「「「「 ゆっきゅりちていっちぇにぇ!!! 」」」」 おちびちゃんの声だ。 【2】 --------------------------- お兄さんはゆっくりが大好きだ。 幼稚園の頃にゆっくりを飼い始めた。 最初のゆっくりはれいむ。 中学生になったときにれいむが死に、なぐさめにぱちゅりーを飼った。 ぱちゅりーは短命のケースが多いが、このぱちゅりーは特別長生きし大学を出るまでの友達となった。 ゆっくりスクールの先生になってからはちぇんを。 仕事が忙しくなってくると、遊び相手兼つがいとしてらんも飼いはじめた。 「おにーさんはとってもゆっくりしてるんだよー!!」 ゆっくりスクールではなかよしコース担当。 お兄さんの務めていたスクールにはびしばしコースとなかよしコースがあった。 びしばしコースは強面の教師が金やプラチナを取らせるスパルタコース。 ゆっくりの悲鳴が絶えず、キャンパスは山奥に建てられている。 なかよしコースは優しそうなお兄さんお姉さんがゆっくりを遊ばせながら、 その中で社会性を身につけさせ性格良くさせる。銀バッジ程度のゆっくりを目指すコース。 お兄さんはそのゆっくりに好かれそうな優しい風貌からなかよしコースに配属された。 「はーい、それじゃあイス取りゲームで遊ぼうか!」 「「「 ゆわーい!!! 」」」 問題児もほとんどなく、お兄さんの生活は充実していた。 --------------------------- れいむとまりさがおちびちゃんを集めた後、お兄さんはお遊びの準備にとりかかった。 赤ゆが七匹、丸いテーブルの上に乗っている。 ちなみに親まりさと親れいむは透明な箱の中だ。 「おにいさん、このかべさんはなんなの?」 「まりさはとうめいなかべさんにかこまれてゆっくりできないよ……」 れいむはなんともないようだが、活発な種であるまりさには狭苦しいのかもしれない。 「まあまあ、特等席だと思ってゆっくりしてよ」 「ゆぅ……」 「はーい、それじゃあイス取りゲームで遊ぼうか!」 「「「 ゆわーい!!! 」」」 イス取りゲームとはイスに座っている者が勝つという極めて簡単なゲーム。 音楽がなっている間は(複数個の)イスの回りをぐるぐる回り、笛の音と同時に座る。 イスに座るためなら他のゆっくりに体当たりなどをしてもかまわない。 ただし笛が鳴る前に座ったり、音楽が鳴っているのに立ち止まったりしてはいけない。 ズルをした子は失格である。 「「「 ゆっくちりかいしちゃよ!! 」」」 辛い事や都合の悪い事はすぐ忘れるゆっくりであるが、 お遊びようなゆっくりできることについては妙に記憶力がいいのである。 だからこそ金バッジを取らせるのも難しいのだが。 テーブルの上に、赤ゆでも座れる円柱のイス。 切り株をモチーフにしたそれを六つ、円を描くように置く。 準備は万端だ。 「ちなみに勝った子にはあまあまをあげるからね!」 「「「ゆゆ!? ゆっくち!?」」」 おにいさんはあまあまフードの入った袋を見せる。 「さっきのより美味しいやつだ」 「「「「 ごきゅり…… 」」」」 「「ごくり……」」 赤ゆたちはおろか、親までも喉を鳴らした。 香りを嗅ぐだけで良い意味で永遠にゆっくりしそうな……。 素晴らしい匂いがしたのだ。 ともあれイス取りゲームは始まった。 とてもおいしそうなあまあまを目指し、赤ゆたちは火花を散らし始める。 ♪オクラホマミキサー(イス取りゲームで定番のアレ) 七匹の赤ゆっくり。 れいみゅ3とまりしゃ4はみな自分の勝利を確信し、すでに涎を垂らしている。 イスの数から言えばここで一匹失格になるのだろうが……。 「はいはい、イスさんたちの周りをくるくるしてね!」 お兄さんが音楽に合わせ、リズムよくゆっくりと手を叩く。 「「「ゆっくち♪ ゆっくち♪」」」 赤ゆたちも楽しそうだ。 にこにこな笑顔でゆっくちゆっくち回っている。 お兄さんが手拍子をするごとに、赤ゆたちが一歩進む。 そんなゆったりとしたリズムを、一家全員楽しんでいた。 「ゆゆぅ~!! おちびちゃんたちゆっくりしてるよぉ~!!」 「ゆふふ、おにいさんがいいひとでゆっくりできるね!」 親ゆたちもおちびちゃんの久々の笑顔に、一緒にニコニコ。 一拍ごとに左右にゆっくり揺れている。 パン! パン! パン! パン! ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ パン! パン! パン! パン! ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ しかしこれはお遊戯ではない。イスとりゲームだ。 すぐに音楽は止まり、ピィイ!っというホイッスルの甲高い音が鳴り響く。 「ゆゆっ!?」 楽しい音楽が鳴りやんで、赤ゆたちは一瞬止まる。 しかしすぐに本来のルールを思い出しイスをとりはじめた。 「「「ゆっくちしないですわりゅよ!」」」 「おちびちゃんたち、みんながんばってー!!」 「ゆっくりだよー!!」 まりさが一匹ちょこんと座ったのを始めとして、他の赤ゆたちもどんどん飛び乗ってゆく。 「きょきょをまりちゃのゆっくちぷれいしゅにしゅるよ!!」 席を取れた喜びでおうち宣言をするまりちゃもいる。 あまあまに一歩近づいたまりちゃは満面の笑みだ。 「ゆっくちのりゅよ!」 「ぴょんぴょんすりゅよ!」 「これはれいみゅのいすしゃんだよ!」 「まりしゃいすしゃんにすわれたよ、おきゃーしゃん!!」 「ゆわーい、ゆっくちできりゅよ♪」 イスに座れただけで、赤ゆたちは喜んでしまう。 うふふな六匹。 無邪気なものである。 しかしゆっくりの間でも素早さの差というものがある。 一番末っ子のれいみゅは、どのイスにも座れなかったらしい。 末っ子というものは、体力的に不利なのである。 れいみゅの瞳には、ゆっくりが乗ったイスしか映っていない。 「ゆ、ゆうぅ~!??」 そうなってはいよいよ困り顔だ。 負けたゆっくりはあまあまを貰えない。 きょろきょろしつつ、イスの回りをくるくる探す。 しかしもうイスは一つもないのである。 いくら何度も見ても、全部のイスにどっしりと赤ゆがある。 そのうちだんだん涙ぐみはじめ、 「ゆっぐ……! れいみゅのあみゃあみゃぁ……!」 何度も確認した挙げ句、ついには泣きだしてしまった。 楽観的なゆっくりは自分が負けるなんて考えもしない。 それなのにれいみゅは負けてしまった。しかも一回戦で。 席は一応奪ったりしてもよいのにそれをしないのは、 ルールをちゃんと聞いてなかったのか、それともそういう性格なのか。 「お、おちびちゃんなかないでね!!」 「ゆっくりして! ゆっくりしてねぇ!」 透明な箱の親ゆたちもこれには慌ててしまう。 楽しかったイス取りゲームが一転、悲しい雰囲気を帯びてしまったからだ。 「あらら、大変だ」 しかしそんな末っ子れいみゅのそばにやってきたのが 逆に一番年上の、長女まりちゃである。 まりちゃは自分のイスを離れ、泣いている末っ子れいみゅを慰めに来たようだ。 「ゆっくちしていっちぇにぇ、れいみゅ! まりちゃのいすしゃんあげりゅからね!」 「ゆっぐ……、……ゆ?」 親まりさも親れいむもお兄さんも皆意外そうな顔で長女まりちゃを見る。 「いいの? イスをあげるとまりしゃちゃんは負けってことになるよ?」 「いいよ! まりしゃ、おねーちゃんだもん!!」 まりさの親切がよっぽど嬉しかったのか、れいみゅもにっこり顔に戻っていた。 まだほっぺたに涙の後があるが。 「おねーちゃん、ゆっくちありがちょう……」 親まりさと親れいむなどは、もう滝のように涙を流している。 あんなに小さかったまりしゃが、こんな立派なおねーちゃんに……!! そういう親の喜びをかみしめているんだろう。 お兄さんもにっこり笑う。 「それじゃあれいみゅちゃんは勝ち抜け、まりしゃちゃんは残念だけど負けということだね」 「そうだにぇ……。でもれいみゅがゆっくちできて、よかっちゃよ!」 にっこにこ。 このまりちゃは、純粋なゆっくりなのだろう。 お兄さんの口がさらに笑う。 「それじゃあ罰ゲームも、かわりに君にやってもらおうね」 「ばちゅ、げーみゅ?」 なんだかゆっくりできなさそうな「罰ゲーム」という響き。 鬼意山は手を振り上げる。 そこにはいつのまにか、小さな金槌が握られていた。 プレイルームの箱に保存されていたもの。 振り下ろす。 ぐしゃり。 躊躇いもなくつぶした。 首をかしげる長女まりしゃは、餡子を飛び散らせて永遠にゆっくりした。 「お姉ちゃんぶって譲ったりしなければ、死なずに済んだのに。永遠にゆっくりしていってね」 まりさ一家の物語は、ここから急降下を始める。 赤ゆたちはなにがなんだか分からないといった様子だ。 金槌でつぶすとこういう反応が得られる。 面白い。 火炙りやあまぎりのような濃い虐待とはまた違った感動がある。 金槌が持ち上がると、餡子溜まりの中から砕けた歯や飛び出た目玉が見え始める。 赤ゆたちはそれでも分かっていない。 「お、おにーしゃん。てじなしゃんはやめちぇにぇ……?」 長女まりしゃが消えたのは、手品かなにかだと思っているらしい。 お兄さんは長女まりちゃの死骸をつまむと、ごみでも放るかのように赤ゆたちの側へ投げた。 すると死臭あふれる死体が、目を背けられないほど近くに現れることになり、 「ゆぎゃああああ!!!!」 「おねーぢゃんぎゃあああ!!!!」 「どぼちでちんでりゅのおおおお!!!」 赤ゆの群れは一瞬にして恐怖に陥れられた。 赤ゆがどんなに間抜けでも、こうしてやって分からないはずがない。 それでもなお現実を受け入れず、ぺーろぺーろで直そうとする者もいるが、 「ゆげえええ!! くちゃいいいい!!!」 ゆっくりにはキツイ死臭をもろに吸い込んでしまい、餡子を吐き出すことになった。 死臭。 ゆっくりはよく死によく増える生き物だ。 しかしおうちから殆ど出ない赤ゆたちである。 今ここで初めて嗅いだらしい。 「でいぶのおぢびちゃんがあああああああ!!!!」 「どぼぢでごんなごどするのおおおお!!!!」 あまりの出来事に両親も騒ぎ始める。 特に親れいむの方など、歯茎をむき出しにして威嚇をはじめている。 「じじいいいいいい!!!! ころじでやるううううう!!!!」 れいむのおにいさん評価は、一気にじじいにまで転落した。 まりさも震える口で怒りを吐き出し始める。 「ゆっぐりじだおちびちゃんだったのにぃいいい!!! どぼぢで!!! どぼぢでええええ!!!!!」 「あれ? 負けた子は生きて帰れないってお兄さん言ったでしょ?」 「ぞんなごどいっでないいいいいい!!!」 まりさの反論にも耳をかさないお兄さん。視線を赤ゆたちに戻す。 両親は他の子供を潰されまいと透明な箱に体当たりを繰り返すが、まったく効果がない。 加工所の透明な箱は像が踏んでも壊れないのだ。 「おぢびちゃんたちにげてええええ!!!」 れいむはどうしようもなくなり、おちびちゃんに逃走を促す。 それを聞いたおちびちゃんたち、はっとして逃げ始める。 泣きわめいている場合じゃないのだ。 このお兄さんは、ゆっくりできない鬼意山だ! 逃げないと殺されるかもしれない。 両親の叫び声がそれを気付かせた。 「ゆっくちにげりゅよ!!」 「そりょーり、そりょーり……どぼぢてかべさんがあるのおおお!!!」 丸テーブルの周りには透明なプラスチック板の壁が存在していた。 このテーブルは赤ゆと遊ぶためにカスタマイズされた、赤ゆ専用虐待プレイス。 このプラスチックの壁は、視認性と逃走防止の両立をはかるために開発された仕組みだ。 高さ10cm強のそれは赤ゆたちにとってヒマラヤのように高い。 子ゆならまだしも、脚力(?)の備わっていない赤ゆが飛び越えるのは不可能。 そのことは当然、計算されたうえで設計されている。 プラスチック壁のそばにかたまり、ぷるぷる蠢いている赤ゆたち。 鬼意山がコホンと咳払いをすると、こんにゃくゼリーのようにぷよぷよ震え始めた。 迫りくる死の恐怖。 生後まもない、死に直面した初めての経験。 既におそろちーちーを漏らしているゆっくりもいる。 「さて、おちびちゃんたちには最後までイス取りを続けてもらうよ」 親ゆたちが箱を叩く音だけが響く。 「かべざんがなければごんなやづうううう!!!!」 れいむが金切り声をあげるが、それも空しい。 どん、どん、どん。 鬼意山は無視して続ける。 「つまり殺し合いをしてもらう。突き落としたり、席を譲らなかったりしたら妹やお姉ちゃんが死ぬことになる。直接は殺さなくても、間接的に殺すことになるわけだね」 ほのぼのとしたお遊びの場で、命のイスを取り合わせるわけだ。 イスに座って助かるならと、餡が繋がっているゆっくり同士が それはそれは激しい戦いを繰り広げることになる。 時には餡が流れることもあるだろう。 「負けたゆっくり、ルール違反をしたゆっくり、ゲームに参加しようとしないゆっくり。そんなゆっくりは、地獄の様な苦しみを味あわせて、極限までゆっくりできなくさせた上で殺してあげるから、そうならないように頑張ってね」 赤ゆたちはきゅっとあにゃるが冷える感じを得る。 「さあ、最後まで残れるのは誰かな?」 しかし最後の一匹が選ばれたとして、そんなおちびちゃんがまともな生活をおくれるのだろうか。 お兄さんの遊びが終わった時。それは家族が崩壊する時。 ぷきゅうううう!!! 「そ、そんにゃことできにゃいよ!!」 一匹の赤れいみゅがお兄さんの話を遮った。 なんて命知らずのれいみゅなのだろう。 勇気ある、とも言えるか? 「れーみゅたちは、かじょくなんだよ!? そんなおあしょび、たのちくないよ!!」 ぷきゅううとわずかにふくれあがり、必死で睨みつける。 「れーみゅたちおうちにかえりゅよ! おきゃーしゃんとおとーしゃんはげしゅなじじいをゆっくちころちてにぇ!!」 よりぷっくりふくらみ、その姿はフグのよう。 ほっぺたがタコ焼きのようにふくれる様が、フグそっくりなのだ。 あまりに面白い顔をするものだからと、お兄さんはくすくすと笑いをこぼしている。 こんなささやかな反抗も、お兄さんが何度だって体験したことだ。 仕事でもプライベートでも。 鬼意山は立ち上がって親まりさに近づくと、その脳天に金槌をくらわせた。 「お、おにいさんなにを……ゆげぇっ!!!」 柔らかい餡子と皮に阻まれ、くぐもった音が響く。 赤ゆのための金槌なので親まりさもさすがに死んではいない。 「い、いだいいいい!!! おもにあだまがいだいいいいい!!!!! ゆげっ、ゆげえええぇ!!!」 しかしその衝撃は凄まじく、いざという時には頼りになる親まりさがみじめにも餡子を吐いてしまった。 「ば、ばりざあああああ!!!」 「「「ゆえええん!!! おとーしゃあああんん!!!」」」 鬼意山は赤ゆたちに向きなおる。 「お兄さんはお前らの『おとーさん』よりずっと強いんだよ。我儘を言ってゲームが続けられなくなったら、全員殺すからね。余計なことをしなければ残った子がお父さんお母さんと一緒に帰れる。理解できるかな?」 赤ゆたちはいよいよ怖くなり、おそろしーしーを超えておそろうんうんまで漏らし始めている。 こうやって親を叩いて見せれば赤ゆはもう逆らう気力が無くなる。 赤ゆというものは、親を相当に信頼するのが普通だ。 特に狩りを担う父親役を圧倒的に強くて優秀であると思い込んでいる。 だがこうすることで唯一のたよりが、まったくたよりにならないと分かってしまう。 そうするともう、おとなしくするしかない。 「「「「ゆ、ゆっくちりかいしましちゃ……」」」」
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赤ゆのたのちいイス取りゲーム (後) 39KB 虐待 愛情 不運 仲違い 家族崩壊 親子喧嘩 同族殺し 番い 野良ゆ 姉妹 赤ゆ ゲス 希少種 都会 透明な箱 現代 虐待人間 うんしー ぺにまむ お暇なときに 【5】 --------------------------- 「ゆっくりしていってね!!!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!」 「おそらをとんでるみたいっ!!」 「そろーり、そろーり!!」 「ぷくううううう!!!」 お兄さんは分かってしまった。 ゆっくりは単純な生き物だ。 思考も言葉もシンプル極まりない。 そんなゆっくりに25年も付き合ってきたお兄さんである。 ゆっくり漬けが過ぎて、ゆっくりの笑顔に飽きてしまったのだ。 満たされない感じはそれが原因だった。 それが分かった鬼意山。 柄の長いハエ叩きを調達し、ドキドキしながら家に帰る。 もっともそのハエ叩きを振るうのに、二週間ばかりの覚悟が必要だったが。 --------------------------- もとのもくあみ。 鬼意山の屁理屈(?)により、また地獄まで突き落とされたまりさ一家。 一度持ち上げられただけに悲しみは激しい。 絶望も激しい。 四匹の赤ゆはまたテーブルの上だ。 「おちょーしゃんのうしょちゅきいいいい!!!!」 「でいびゅかえれりゅっておぼっちゃのにいいいい!!!」 「ゆっくりちねええええ!!!!」 「ばりぢゃのゆっぐりをがえぜえええええ!!!」 鬼意山にさんざん脅された赤ゆたちは鬼意山に逆らえない。 生還できなかったことへの怒りは父まりさにぶつけられることになった。 赤ゆたちの罵倒に、親まりさは泣くしかない。 こんなはずじゃなかったのに……。 まさにそんな表情であった。 「さて、ようやく四回戦目だな」 「「「ゆっくち……」」」 すでに三匹の赤ゆが死んだ。 残るはれいみゅ2.まりしゃ2。 イスは三つ。 この戦いでようやく半分を割ることになる。 ♪~ 「はい、音楽にあわせて」 赤ゆたちも慣れたもので、手拍子と動きが完全に一致していた。 しかしこれは遊びではない。 音楽に乗る様子には、もう最初の様な楽しさが無くなっている。 これは殺し合いだ。 「どぼぢて……」 「ゆっくちできにゃい……」 ゆぐゆぐ泣きながら回る。 回る。 回る。 「ぼうやべでよぉ……」 一方親まりさはゆん生の落伍者のような面持ちでその様子を見ていた。 少し前まで、あんなにゆっくりしていた家族だったのに。 つがいだったれいむはもうこの世に無い。 その上その死はまりさ一家に何ももたらさなかった。 犬死にである。 出しゃばったがために、散らさなくてもよい命を散らした。 れいむがその事を知らずに逝ったことが唯一の救いだろうか。 まりさがもっと約束の内容を確認していればこんなことには……。 (とはいえどんなにしっかりした約束でも、鬼意山が守るという保証すらないのだが) おちびちゃんからの罵倒もあり、まりさは精神的に追い詰められていた。 くるくる。 くるくる。 回る赤ゆを目で追う。 このうちの三匹が死ぬと考えると、まりさの目尻に涙が浮かんだ。 どれもまりさの大切なおちびちゃん。 絶対ゆっくりさせるって誓ったのに。 くるくる。 くるくる。 おちびちゃんはぐるぐる回っている。 まりさの涙は止まらなかった。 れいむの死はまりさの価値観をも揺るがしていた。 れいむが死んだ事でまりさは人間さんがゆっくりできないものだと理解できた。 家に入った瞬間のゆっくりできた記憶が、まりさを油断させた。 もう人間さんにはかかわらない。 生きて帰れたら、山へ戻ろう。 おちびちゃんも少なくなってしまったから山でもやっていける。 まりさは歯ぎしりをしながら、町へやってきたことの間違いを悟った。 まりさのおちびちゃんへの愛情も余計に深まった。 つがいを失って、役割を補完しようとしているのだろうか。 れいむが命をかけて守ろうとした、かわいいおちびちゃん。 このままじゃ駄目だ! 何とか、何とかしておちびちゃんに生き残って貰おう。 そしてたとえ一匹しか残らなかったとしても、 そのおちびちゃんを立派なゆっくりに育てよう。 ……。 おちびちゃんはまだ回っている。 音楽はそろそろ3週目に入っている。 思考に気を取られていたまりさは、そこでやっと気づいたらしい。 「……ゆゆ? ちょっとまわりすぎなきがするよ?」 親まりさが気付いた通り、まわりすぎである。 回り始めてそろそろ五分。 とっくにホイッスルが鳴ってもいいころなのに。 「ゆひぃ、ゆひぃ」 「ゆっ、ゆっ……」 「ちゅかれ、ちゅかれたよぉぉ……」 「ゆぅうう、ゆぅぅ……」 赤ゆたちは延々と回らされている。 皮は汗だく、息も荒い。 三回のイス取りを経て、一度趣向を変えてみようと思った鬼意山。 第四回戦はイス取りゲームを装った体力勝負となっている。 ホイッスルを鳴らさないのも、忘れているからというわけではない。 許容量以上の運動を強いるゆ虐なのだ。 「もうぢゅかれたあああああ!!!!」 一匹のれいみゅがぐたっと倒れる。 ぷんにゃり横になって、疲れをいやそうとする。 しかしそんな怠け者を見逃すほど鬼意山は甘くない。 「れーみゅはゆっくりしゅ<バチン>いぢゃいいいいいい!!!!」 赤れいみゅは一瞬で飛び上がった。 鬼意山の強烈デコピンだ。 容赦ない。 れいみゅのお尻は真っ赤に腫れあがってしまった。 「止まろうとするようなルールを守れない子はお兄さんのデコピンだよ」 れいみゅは疲れた体をおして跳びはねる。 おしりが腫れたので余計に苦しむ羽目になった。 10分、15分、20分。 止まったゆっくり、リズムにあわせて飛ばないゆっくり、ゆっくりすぎて後ろの姉妹においつかれたゆっくり。 鬼意山は容赦なくデコピンを喰らわせた。 間抜けな赤ゆはデコピンを喰らうほど不利になるっていうのに何度もルール違反をする。 どの赤ゆもほっぺや尻が真っ赤に染まっている。 黒っぽい内出餡(?)の痕も現れ始めている。 手拍子に疲れたお兄さんはその役目をメトロノームにまかせ、 オレンジジュースでゆっくりしているようだ。 「頑張るなあ」 あまあまをごくりと飲み干す。 まさか20分耐えるとは思っていなかった鬼意山。 素直に感心している。 「おばえだげゆっぐりずるなああああああ!!!!」 れいむの霊が乗り移ったかのように、怒りながら透明な壁を叩くまりさ。 しかしそんな行動もやはり空しく終わる。 破れない壁。 加工所は一年を超える長期ゆ虐にも耐えうるように、透明な箱を設計している。 一日で破壊できるようなものでは決してない。 一方赤ゆたちはボロボロで、瞳は真っ黒に濁っている。 そして非ゆっくち症の初期症状が現れているのが、一匹のれいみゅだった。 「ゆげぇぇ、おげえぇええ……」 軽く吐餡をしている赤まりしゃがいるのである。 「おぢびちゃあああああんん!!!! あんござんはがないでねえええ!!!!」 まりさが騒いでいるが、現実は動かなかった。 そしてついに。 「ゆぐっ!?」 一匹のれいみゅが止まる。 「ゆげっ!! ゆげえええええ!!!!」 非ゆっくち症を発症したれいみゅの大量吐餡。 口からゆっくりできない餡子がもりもり溢れてくる。 もう限界らしい。 「ゆげっ! ゆげえげげげええええええ!!! げほっ!! ごほっ!!」 咳と吐餡の波状攻撃。 もう助からないだろう。 すでに大半の餡子を吐き出してしまっている。 「おぢびぢゃあああああんん!!!!! おぢびぢゃああああんん!!!」 まりさは体当たりを繰り返す。 そんなことをするせいで親まりさ自身、傷だらけになっているのだが、 まったく気にもしていない様子だ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 吐餡から一分も経っていない。 あっという間に痙攣が始まった。 「ゆんやああああ!!!! ゆんっやああああああ!!!!」 親まりさは半狂乱になってどしどし透明な壁を叩く。 何の意味もない。 そして赤まりしゃへのトドメとなったのが、 魂が抜けた抜け殻のような顔で回っていた赤まりしゃのしかかりである。 殺意もなにもなく、通るべき道の上で倒れていたから踏んでしまっただけだった。 赤ゆたちは三つイスの周りを、同じルートをぴょんぴょん跳ねていたのだ。 「ゆぎょ! ぼっどゆっぐち……」 自分以上の重さが圧力としてかかり、餡子が減って無防備な中枢餡がつぶれる。 その潰れ方は深刻なものであり赤れいみゅが永遠にゆっくりするには十分だった。 脳を潰された動物が生きていけないのと同じだ。 一際大きな痙攣をおこすとそのまま永眠してしまった。 音楽が止められる。 鬼意山は勝者に拍手とあまあまを贈る。 「れいみゅちゃんが死んだから、残った子たちは不戦勝だ。おめでとう!」 「ゆがあああああああああああああああ!!!!!!」 喉が枯れるかというほどまでの大声。 それでもまりさは無力だった。 残ったのはいよいよ三匹。 れいみゅ、まりちゃ、まりちゃ。 一匹目のまりちゃはその優しさのために死んだ。 二匹目のまりちゃは運悪く熱したイスを選び死んだ。 三匹目のれいみゅは席を争い姉によって殺された。 四匹目のれいみゅは吐餡を繰り返し、姉妹にのしかかられ結局死んだ。 ここに残った三匹は本当に運が良い。 しかし体はぼろぼろで、心も本当にぼろぼろだった。 生まれて間もないこの時期に命がけのお遊びをさせられ、 性格も大いに歪んでしまったことだろう。 どの子供が残っても、親まりさは苦労するに違いない。 お互い傷だらけなのに、ぺーろぺーろすらしなかった。 近づいてきたとしても、ぺろぺろなんてさせなかっただろう。 傷を癒し、痛みを和らげ、親愛を示すぺろぺろ。 そんなことをすれば次の戦いで不利になる。 そんな打算があったに違いない。 希望の光により一度回復の兆しを見せた姉妹の仲は、 絶対に取り返しのつかないところまで悪くなってしまった。 「……」 黙り込む親まりさもすでに満身創痍だった。 最初に食らった金槌はまりさのあたまの皮を傷つけている。 そしてたび重なる、透明な壁への体当たり。 半ば自滅するような形で皮は傷だらけになっていた。 そして続く家族の死。 つがいのれいむとおちびちゃん。 あわせて五匹が永遠にゆっくりしている。 ゴミ箱にはおちびちゃんの死体。 部屋中に飛び散ったれいむの死体。 それを見るたびにまりさの精神は削られていった。 親まりさはもう、いつ発狂してもおかしくなかった。 ぼろぼろになった家族。ぼろぼろになった絆。 そろそろ限界か。 鬼意山は決断した。 「次でラストにしよう。次のイス取りで生き残った子を帰してあげよう」 鬼意山がカーテンを開けると、青みがかった家の庭がまりさたちの目に飛び込んできた。 夢にも願った外の世界。 ゆっくりたちの目に明るい外の光が入り込む。 次で、この地獄が終わるんだ。 【6】 --------------------------- に゛ゃああああああ!!!!! らんじゃまあああああ!!!!!! だれがごんなひどいごどおおおおお!!!!! わがらないいいいいいい!!!!! 友ゆんの家から帰って来た時、ちぇんのつがいは息を引き取っていた。 「お兄さんが帰って来た時には、もう……」 ちぇんは泣き、一晩中ゆっくりできなかったが、 そのけなげな姿を見た鬼意山は、とてもゆっくりしていた。 --------------------------- れいみゅ1、まりしゃ2。 赤ゆが三匹、イスは一つ。 鬼意山は赤ゆたちを等間隔で置いてゆく。 赤ゆたちはお互いをゆっくりできない目で睨んでいる。 ♪~ 最後の戦いは唐突に始まった。 三匹の赤ゆっくり。 勝利を確信しているゆっくりは一匹もおらず、笛の音を警戒し続ける。 イスの数から言うと、生き残れるゆっくりは一匹だけだ。 「はいはい、イスさんたちの周りをくるくるしてね!」 お兄さんが音楽に合わせ、リズムよくゆっくりと手を叩く。 「「 …… 」」 最初のころのような楽しさはかけらもない。 歯茎をむきだしにした表情で、イスのみに視線を送っている。 お兄さんが手拍子をするごとに、赤ゆたちが一歩進む。 音楽と手拍子だけが鳴り続ける、静かな戦いだった。 「おちびちゃん……」 まりさはもうなにも出来なかった。 助かるのは一匹だけなのだ。 どの子も応援できない。 パン! パン! パン! パン! パン! パン! パン! パン! 今度は一分もたたず、笛の音が鳴る。 ホイッスルのキンと高い音色。 一個のイスをめぐる、醜い争いが始まる。 「ゆっくちすわりゅよ!!」 「れーみゅのいすしゃん、まっててにぇ!!」 「げしゅどもはゆっくちしにゃいでちんでね!!」 最初に座ったのはれいみゅだった。 一匹だけ生き残ったれいみゅ。 最初にまりしゃが潰された時、かじょくなんだよ!!と鬼意山にさからった赤ゆだ、 「ゆゆーん♪ ここはれーみゅのゆっくちぷれいしゅだよ!! げしゅないもーちょはゆっくちしにゃいでちんでね!!」 ゆっへんと胸を張るれいみゅ。 しかしまだ戦いは終わっていない。 「げしゅはおみゃえだよ!!」 まりしゃのうちの一匹が、回転体当たりでれいみゅを落とそうとする。 胸を張って完全に無防備になっていたれいみゅは、あっさり命のイスから転げた。 「ゆげっ!?」 「ゆびょびょ!?」 しかし勢いあまってそのまりしゃまで一緒に転がってゆく。 そこで断然有利になるのが、もう一匹のまりしゃだ。 末っ子れいみゅをぶち殺して生き残った、一番ゲス化の激しい赤ゆである。 「ゆひひっ!! いきのきょるのはまりしゃだよ!!」 ぴょいんとイスに飛び上がる。 しかし転がっていった二匹は、何も脱落したわけではない。 「ふじゃけりゅなああああああああ!!!!」 「きょのゆっくちでなちいいいいいいいい!!!!!」 すぐに体勢を立て直し、赤ゆにあるまじきスピードで迫ってゆく。 その速さは、おそらくGを超えている。 ゆっくりは思い込みの力を持っているという説があり、 いざという時に限って発揮されないというあてにならない力だが、 生命の危機がその力を呼び起こしたのだろうか。 「ゆわああああ!!!」 自分と同じ大きさの饅頭が、歯茎をむき出しにしてせまってきたらどう思うだろうか。 イスの上のまりしゃは、すでにおそろしーしーを漏らしている。 まりしゃは右のおさげに、そしてれいむは左のおさげに噛みついた。 引きずりおろしてやろうというつもりなのだろうか。 「やめちぇにぇ! ゆっくちできにゃいよ!!」 「ちるかあああああ!!!」 「でいびゅのいすしゃんかりゃはやきゅどけえええええ!!!!」 走る力も凄まじければ、引っ張る力も恐ろしかった。 あくまで赤ゆを基準にしての話だが。 「いだいいいいい!!!」 おさげを引っ張られるまりしゃは、どんどん横に伸びてゆく。 すでに縦1:横2のワイドサイズになっている。 「やべであげてね!! いだがってるよ!!!」 何の意味も無いと分かっていながら、親まりさもつい本能から言ってしまう。 やはりおちびちゃんが痛がっている所を見ると、 親心が刺激されてしまうのだ。 とはいえ引っ張ることをやめるというのは、イスを譲ることに等しい。 「だばれええええ!! ぐじょおやああああ!!!」 「でいびゅはゆっぐぢずるんだあああああああ!!!!」 かえって怒りを招き、まりしゃはイスの上で余計に伸びることになった。 それにしても、赤ゆは餡子脳だ。 二匹が同じ方向に引っ張ればすぐにでも引きずり降ろせるのに、 それぞれが逆方向に引っ張ってしまうのでまりさは殆ど移動していない。 まりしゃがイスの上で踏ん張っているのもあるのだが。 鬼意山はその様子を観察しながら笑みをこぼす。 「ゆぎ! ゆぎぎぎぎ!!!」 まりしゃはあにゃるをキュっと絞め、イスを譲るまいと闘っていた。 その様子に変化が起こり始めたのだ。 あにゃるが切れ痔を起こしている。 イスの下の姉妹の怪力に、まりしゃの皮が負けつつあるのだ。 「ゆぴいいいい!!!! おじりがいぢゃいいいいい!!!!!」 突然襲い掛かる新たな痛み。 「どぼぢだのおおお!!???」 親まりさの叫び。 そしてちょっとづつ、ちょっとづつ広がってゆく切れ痔。 びりびりと嫌な音を立てながら、その裂け目は誰にでも分かるほどまでに広がってきた。 まむまむの部分まで裂け、あんよから餡子が漏れ始めている。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!! やべであげでよおおおおおお!!!!!」 まりさはおちびちゃんを守ると誓った。 一匹になってもその子を守ると覚悟した。 しかしそんな決意、ゆっくりの心には重すぎるものだった。 現実の殺し合い。 先ほどとは違う、今度は姉妹全員の殺し合い。 三回戦目の殺ゆんでは一匹のゲスのせいだと考えればよかった。 今回の殺し合いは姉妹全員が、自分の命の為に殺ゆんも躊躇わない。 まりさが信じていた絆はとうに崩壊している。 その象徴がこれだった。 「ぱぴぷぺぽ!! ぱぽぷぺぽ!!!」 まりさはおかしくなり、ついにはくるくる踊る。 そして少量の餡子を吐きそのまま気絶してしまった。 べりょべりょべりょ。 まりしゃの皮はさらにめくれてゆく。 「ゆぎゃああああ!!! ばりぢゃのびゅーちふりゅなおはだぎゃあああ!!!!」 赤まりしゃはようやく自分に起こっている変化を理解したらしい。 しかしもう遅かった。 目と目の間が裂け始め。 ついに。 「ゆわっ!!!」 「ゆっぴょ!!!」 おさげを引っ張っていた二匹は、対抗する力が無くなったことでころころ転げて行った。 各々の口には、金色のおさげがのこっている。 そしてその先にはべろべろの皮。 イスの上に残ったのは、皮を剥がされた餡塊だけだった。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ……」 つるりと剥けたので、本当に綺麗な真っ黒餡子だ。 目はむき出し。 歯茎はむき出し。 その姿のまま痙攣している。 「ゆっくちすわりゅよ!!」 「こんどこしょ、れいみゅのいすしゃん!!」 ライバルの一人はすでに死にかけだ。 これであいつを蹴落とせば……。 しかし二匹がイスに近づいた所で、鬼意山はそれを取り上げてしまった。 「はい、時間切れ」 「ゆ゛!?」 切り株を模したイス。 生き残るためのイス。 それを鬼意山に取られ、れいみゅとまりしゃは茫然としている。 「れいみゅのいすしゃん!!」 「まりしゃのいすしゃん!!」 二匹は追いかけようとする。 しかしテーブルの周りのプラスチック壁に激突し、それ以上は進めなかった。 鬼意山はイスを持ったまま、まりさに近づいてゆく。 すると親まりさは気絶していたので、鬼意山は箱を蹴飛ばしてみた。 「ゆゆっ? まりさのけーきさんは??」 びっくり飛び起き、ぱちぱちと瞬きをする。 意外にあっさり起こせるものだ。 「ほらまりさ、帰れるおちびちゃんが決まったよ」 まりさは鬼意山を見上げる。 寝ぼけ眼のまりさは、10秒ぐらいの間をとって鬼意山の言葉を理解した。 「ゆゆっ!? まりさのおちびちゃん!!」 鬼意山はまりさの箱の前に、勝者のイスを置く。 そこにいたのは、得体のしれない餡塊だった。 「ゆ゛!?」 まりさは思い出し始めていた。 イスの上の塊は、姉妹に引っ張られ皮を破られていたおちびちゃんだ。 帽子がそれを証明してくれる。 「ばりざのおちびちゃんがあああああ!!!!」 餡塊は蠢く。 かすむ視界の中で父の姿を見つける。 「お、ど、お、しゃ……」 餡塊は一歩踏み出すと、重力に耐えられず自壊してしまった。 ぶよぶよの目玉がころころ転がり、透明な箱をこづく。 勝利のイスを手にしたまりしゃ。 その喜びを味わうことすらなく、永遠にゆっくりした。 「残念だね。おちびちゃんは一匹助かるはずだったのに」 優勝したおちびちゃん。 一緒に帰れるはずだったおちびちゃん。 そのおちびちゃんがまりさの目の前で永遠にゆっくりしたのだ。 つまり。 「さて、負けちゃった子にはどんなお仕置きをしようかな?」 テーブルの上を逃げ惑い始めるれいみゅとまりしゃ。 「ゆんやああああ!!!」 「ぎょないじぇえええええ!!!!」 まりさと一緒に帰れるおちびちゃんは、一匹も居ないということだ。 まりさは口をぱくぱくさせ、何も言いだすことが出来なかった、 おちびちゃんと帰れるはずだったのに。 最悪の結末だった。 「何で殺してあげようかなぁ」 「ゆぴいいいい!!!!」 「でいびゅまだちにたくにゃいいいい!!!」 鬼意山はプレイルームの箱をがさごそとやっている。 今思えばこの中にも、虐待用品が一杯詰まっていたのだろう。 「これにしようか」 その中からこれまた小さい箱を開けると中には注射器が二本そろっていた。 そのうち一本を取り出すと唐辛子エキスをとくとくと注いでゆく。 「これは毒だよ」 真っ赤な注射器がギラギラ光る。 赤れいみゅと赤まりしゃはカチカチ歯を鳴らしながら震えていた。 「これを注射されればあっという間に死ねるだろうね」 針の先からエキスが漏れ、液体の玉になり、真下に落ちてれいみゅのほほにかすった。 「ぢ、ぢみりゅううううう!!!!」 れいみゅの傷に唐辛子が触れ、その部分は酷いただれを起こしてしまった。 それだけで、その毒の恐ろしさがはっきりと分かる。 「それじゃあ、まりしゃちゃんからお注射だよ」 「ゆっぢいいいいいい!!!!」 つまみあげるとそのまりしゃはぶりんぶりんと、体中を振り回して逃げようとする。 ゆん生をかける最後の抵抗。 赤ゆっくりまりしゃが発揮できるうちの、最大の力でケツを振っていた。 しかし鬼意山に対抗するには、あまりにもしょうもない力である。 そして針が触れ、皮を破ろうかというその時。 親まりさの大声が耳に入った。 「ゆっぐりやべでね!!!!」 鬼意山はまりさの方を振り返る。 まりさの目は、決意に満ちた目だった。 「どうした?」 「ばりさのいのちとおちびちゃんのいのち、こうかんしてほしいよ!!」 【7】 まりさは、おちびちゃんを助けるのだと誓った。 一匹だけでも助けるのだと誓った。 しかし帰れるはずのおちびちゃんは死に、 まりさの手元には一匹のおちびちゃんも残らなかった。 残った赤ゆは親と一緒に帰ることが出来る。 最初に鬼意山が言ったその言葉を信じるなら、親まりさは一応生きて帰ることが出来るわけだ。 けれども。 おちびちゃんを残して帰って、本当にそれでいいのか? 母親役のれいむが死んだ結果、まりさの母性はますます強くなっていた。 まりさの提案は単純だ。 生き残れるはずの自分が死ぬ。 そのかわりおちびちゃんは助けてほしい。 それだけである。 「ばりざは、ばりざはぜったいおちびちゃんをゆっぐりざぜないどいけないんだよ……」 「そうか……。分かったよ、おちびちゃんを助けてあげるよ。ただし……」 鬼意山はまりさの提案に条件をつけた。 「交換できるおちびちゃんは、二匹のうちのどっちか一匹だけだ」 親まりさは箱から出され、テーブルの上に置かれた。 親まりさ、れいみゅ、まりしゃ。 久しぶりに、家族が一箇所に揃った。 まりさはこみ上げてくる感動を抑えきれない。 「しあわせ……」 最初から考えればすでに六匹も欠けているのだが。 それでもまりさは幸せだった。 一方鬼意山は赤ゆたちに事情を説明している。 赤ゆでも理解できるように、分かりやすく。 「つまり、おとーさんに選んでもらえた子だけが生き残れるんだ」 「ゆゆ!?」 「ゆっくち!??」 明らかに目の色が変わった。 痛い痛いデコピンに苦しめられることもあった。 儚い希望に踊らされ、ぬか喜びをしたこともあった。 最後の最後で負けて、殺されかけたこともあった。 その苦労が、おとーさんに選んでもらえれば報われる。 「ゆっくちれいみゅをえらんでにぇ!!」 「まりしゃだよ!! まりしゃがゆっくちしてりゅんだよ!!」 二匹の赤ゆは生き残りをかけて媚びを売りはじめた。 糞親とまで言ったそのまりさに、すーりすーりなどを始めている。 「おとーしゃんだいしゅきー!! だかられいみゅ!!! あっちのごみはむしちてね!!」 「ごみはおみゃえだろおおおおお!!!! あんなきたないのより、まりしゃだよ!!」 「れいみゅはおうちゃをうたえるよ~♪ ゆっくち~♪」 「ま、まりちゃはだんちゅができりゅよ!! ゆっくちまりちゃのだんちゅだよ~♪」 「ゆぴゅぴゅ!! まりちゃのだんちゅはへたくちょだにぇ!!」 「ゆゆ!! れいみゅのおうたこしょ、ざつっおんだよ!! みんにゃにめーわくだよ!!」 可愛らしさをアピールしているつもりのようだが、 言葉や行動の端々からすでに取り返しのつかないほどのゲス性が読み取れる。 ゆっくりしたいという感情がむき出しになっている。 相手をこきおろそうとするその言動。 侮辱するときの表情の汚さ。 ここ数時間で深刻なほどのゲスになってしまっていた。 確かな手ごたえを感じた赤ゆたちは、おうたやだんちゅのアピールに移る。 優柔不断な親の心を鷲づかみにするつもりのようだが。 おうたは音程がそもそもあってない。 だんちゅはくるくる回っているだけである。 親まりさは、そんなおうたやだんちゅなど気にもしていなかった。 まりさは目をつむって考え事をしていた。 この世で一番可愛いおちびちゃんたち。 それぐらいにまでおとびちゃんが好きなまりさの目にすら、この二匹はゲスのように映っていた。 それでもまりさは、この子たちは鬼意山のせいで一時的にゲスになってるだけだと信じている。 だから、時間がたてばもとの優しいおちびちゃんにもどってくれるはず……。 ゆんゆん考える。 残すべきなのは、どっちだ? おちびちゃんとの一週間の思い出が蘇ってくる。 そうしてまりさは、やっと決心がついた。 舌がぺろりと現れる。 「まりさのほうのおちびちゃん……、おとーさんのおくちにはいってね……」 おくちに入れる。 それはおちびちゃんを守る時に行う行動だ。 守られるのは赤れいみゅじゃなくて、赤まりしゃ。 「ゆぎゃあああああああ!!!! でいびゅばだぢにだぐないいいいいいい!!!!!」 死の宣告をされたようなものだ。 狂ったように泣き叫ぶれいみゅ。 滝のようなちーちー。 そして赤まりしゃの瞳は、ダイアモンドのようにピカピカ輝き始めていた。 親まりさの口を目指しながら、勝利宣言をする。 「ゆわぁぁああいい!!! まりしゃは!! かわいいまりしゃはいきのきょったんだよおおお!!!!」 ゆったりした坂をのぼり、暖かい口内がまりしゃを出迎えてくれる。 「かわいきゅって! ご・め・ん・にぇ!!!! ゆぷぷぷぷぷぷ!!!! おおみじめみじめ!!! みじめなれいみゅ!!!! ゆぷぷ!!! かわいくなきゅて、くずで、のろまで、ばきゃなれいみゅはゆっくちしんでにぇ!!! まりしゃは、まりしゃはひとりでゆっくちすりゅよ!!!! ゆやっほおおおお!!!! ゆやっほおおおお!!! ばらいろのゆんせいが、まりしゃさまを<ブチブチブチィッ!!!>ゆぎゃあああああああ!!!!」 親まりさは吐きだす。 それは真っ二つになった赤まりしゃの体だった。 「れいむのほうのおちびちゃんを、かえしてあげてね……」 赤まりしゃをおくちに入れたのは理由があった。 親まりさが殺す方が、鬼意山の手にかかるよりも苦しみも少ない。 そう思ったのだ。 「ぐじゅ……お、や……」 赤まりしゃは親への恨みを抱きながら死んでいった。 まりさが自分で決めたことだ、後悔はない。 「それじゃあれいみゅちゃん、玄関まで送ろうか。まりさにも見送りだけはさせてあげよう」 まりさと赤れいみゅは鬼意山に抱えられ、玄関までやってきた。 暖かくすべすべの床を初めて味わった廊下。 家族であまあまを食べて、しあわせーをした居間。 つがいのれいむがうっとりと自分を眺めたあの鏡。 永遠にゆっくりしていった家族を思い出し、見るもの全てが悲しかった。 そしてまりさも、これから永遠にゆっくりするのだ。 赤れいみゅを助けるかわりにまりさは死ぬ。 これは揺るがない条件だった。 「助けると言っても、ここから出発した後のことは知らないからね?」 「りかいしてるよ……」 町は、赤ゆ一匹には辛い場所だ。 かといってここから山に帰ることは絶望的である。 しかし偶然、やさしいゆっくりがおちびちゃんをゆっくりさせてくれるかもしれない。 偶然町の群れに拾われ、すくすくと育ってくれるかもしれない。 分の悪いギャンブルである。 しかしまりさは、おちびちゃんのゆっくりを祈ることしかもうできない。 玄関の扉がゆっくり開けられる、 すでに太陽が出て、空は水色に染まり始めている。 しかしぽかぽかの暖かさは、そこにはない。 「ゆゆ……、しゃむいよ」 れいみゅは冬目前の寒さに体を震わせた。 「おちびちゃん、まりさたちはてんごくでみまもってるよ!!」 一匹でも生還させられたことに、涙を流して喜ぶまりさ。 「うるしゃいよ!!! くしょおやがこんにゃおうちにこにゃければ、れーみゅはもっとゆっくちできちゃんだよ!! くじゅなおとーしゃんはゆっくちちんでね!!!」 鬼意山の手から降りると、れいみゅはそんな捨て台詞を吐いてぴょんぴょん跳ねて行った。 まりさにも落ち度はあり、だから反論することはできなかった。 「ゆっくち!ゆっくち!」 少々寒いが、爽やかな朝であった。 れいみゅは久々の自由を満喫していた。 じじいとも、くそおやとも無縁の生活がこれから始まるんだ! れいみゅの心には、謎の万能感が芽生えていた。 くそおやがいなくなれば、これからは何をするのも自由だ。 うんうんをする場所や、ちーちーをする場所だって自由だ。 ようやく鬼意山の家の敷地を出て、歩道をぴょんぴょん横断してゆく。 まりさはまだ見守っていた。 赤ゆが見えなくなるまで、鬼意山は潰さないでおくつもりらしい。 運命はすでに、鬼意山の手から離れている。 あの赤ゆがこの後どうなるのか、それは分からない。 まっすぐまっすぐ跳ねてゆく。 歩道をわたりきったれいみゅはやがて車道に入り込んだ。 そこでまりさははっとする。 赤れいみゅは車道を横断するつもりだ。 まりさとれいむがこの町に降りて来た時、外はすでに寒かった。 しかし町の現実を知らない二匹は見よう見まねでダンボールのおうちを作り、 そしてゆん生のはつすっきりーを体験する。 それで生まれたおちびちゃんが、あの七匹だ。 あのおちびちゃんがおうちを出たのは、 人間さんのおうちを回った時が最初だ。 お外の危険なんて、何も教えられていない。 あのれいみゅは車道の、車の恐ろしさを知らないのだ! 「おちびぢゃあああああんん!!!!! ぞごはあぶないよおおおお!!!!」 鬼意山の腕の中で、おちびちゃんに呼びかけるまりさ。 ついさっきもドスのようなトラックが通り過ぎて行くのを見た。 車というものは、ゆっくりがいてもおかまいなしに殺してゆく。 まりさ町について初めて知った危険だ。 しかしまりさの忠告はとどかない! 「くじゅおやはだまってね!! れいみゅはこっちにいきちゃいんだよ!!」 「ゆぎゃあああああ!!! おどーざんのいうごどをきいでええええ!!!!」 ずんずん進んでいく。 大きなエンジン音が、また聞こえてくると言うのに。 「ゆゆ?」 あんよに伝わる振動。 それでようやくれいみゅはせまりくるタクシーに気付いた。 しかしれいみゅの感想は、「なんだか速くてゆっくりできない」というだけ。 危機感は一切ない。 「きめーまりゅみちゃいで、ゆっくちしてにゃいにぇ!!」 れいみゅはタクシーと対峙する。 れいみゅの位置は、丁度タイヤが通過する部分だ。 「おぢびちゃんにげでええええええ!!!!」 まりさの声なんて、もう聞いてすらいなかった。 「ぷきゅうううう!!!! ゆっくちちてないやちゅは、あっちいっ<ベチャ>」 「ゆぎゃああああああああああああああ!!!!!」 れいむとまりさの愛の結晶は、七匹全てこの世から消え去った。 まりさの命がけの行動は、れいみゅの命は数十分ほど延命するだけの意味しかなかった。 「ばりざは、ばりざはなんのためにぃ……」 結局一匹も守れなかった。 「さて、そろそろまりさにも死んでもらおうか」 鬼意山はまりさに宣告する。 まりさはすでに廃人のようになっていた。 目はどこを向いているのか、泣いて水分を失い肌はがざがざだ。 鬼意山は両腕に力を入れる。 皮を破り、真っ二つにしてしまうつもりらしい。 「ごんなの、ごんなのぉ……」 涙はまだ溢れてくる。 「ひどずぎるよぉ……」 まりさは絶望の中、息を引き取った。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 鬼意山はまりさをゴミ袋につめた後、そう広くも無い庭の土を踏む。 虐待向けのゆっくりを切らしていたところで偶然戸を叩いたのがまりさ一家だった。 季節は冬に向かいつつあったし、秋の一斉駆除も行われた後だ。 単品ならともかく、野良ゆの家族はなかなか見つからない時期である。 そこにやってきた一つの家族。 虐待してみた。 しかし鬼意山は満足できなかった。 「愛着のないゆっくりを殺しても、そこまでQNQNできないんだよなぁ」 ゆ虐を初めて一年。 鬼意山最初のゆ虐は人生最高のゆ虐だった。 可愛いゆっくりを虐待したいという性癖をもつ鬼意山なのである。 とても愛着のある、大事なゆっくりを虐めるのは特別だった。 「また、赤ゆから育ててみようか。こんどはありすでも……」 庭の片隅には二つの墓。 その下には二匹分の苦悶のデスマスクが埋まっていることだろう。 おわり
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※ゆっくりによく似た姿をした汚物が登場します 俺がまだ10歳、11歳の頃…子供の頃の話だ。 ある秋の昼間に友人と三人で『山でお散歩』していた俺が偶然転んだその時、 偶然ゆっくりの巣を見つけた事があった。 俺達は偶然な事に三人とも全員ゆっくりの事が大好きだったから 引きずりだしてや…野生のゆっくりとお喋りしたくなって巣を覗いたたんだが 成体のゆっくりは不在だった。 その代わりに5~10cm程の小さな赤ゆが8匹程、 少し肌寒いのか一カ所に固まって暖まっていた。 仲間の死体に集るゴキブリみたいだな、そう幼心に思ったものだ。 「「ゆ?」」 「「「「ゆっきゅちちていっちぇにぇ!!」」」」 「「「ゆゆ?おにいしゃんたちはゆっくちできりゅひちょ?」」」 その赤ゆ達の歯を砕…『虫歯』を抜いてあげたり、 ゴミのついた髪の毛を抜いてあげたり、 普通に目玉を抉ったりしている間に 俺は次の様な事実に気付いた。 赤ゆ程ムカつく存在は他に無い 古緑 「お座り!」 「ゆ!」 「お手!」 「ゆ!」 「伏せ!」 「ゆ!」 「よ~しよし!れいむはかわいいな!」 「ゆっくちー!」 「な?すげぇだろ?ウチのれいむ!」 「……………」 なんだそりゃ? お座りだのお手だの、犬かよ。 何もしてねーじゃねーか。 そのモミアゲみたいの掴んで引き裂いて良いのか? あんなんで死ぬまでおまんま食えるんなら ゆっくりに生まれりゃ良かったぜ。嘘だけど。 少年の頃に友達を一緒に山でゆっくりを虐めていた俺は イイ歳こきながらまだその趣味を捨てきれていなかった。 そんな俺の下宿先のアパートに久しぶりに兄が来た。 明日の朝早くに俺の家の近くの公園で友人と花見をやるそうで、 遠くの住まいから朝早くの電車に乗るくらいなら 前の日から俺のアパートで泊まって行った方が楽だそうだ。 そんな暇があったらお袋達に顔見せたらどうだ? そんな意見はこの面倒くさがりは聞かないだろうけどな。 そんな事はどうでもいい。 俺にとって問題なのは兄貴の手の上にいる体高10cm程の 不敵な笑みを浮かべている小さな虫けらの事だ。 犬猫が面倒だってんならカブトムシでも飼ってろよ。 独り身で寂しいのかもしれないけどゆっくりとはな。 しかも何でわざわざ面倒くさがりなアンタが赤ゆから飼い始める? 「いや~ペットショップで一目惚れしちゃってよ! この瞳を見て一発で好きになっちゃっちまったよ!」 「おにいしゃんはきゃわいいれーみゅに ぞっこんにゃんだよ!」 偶然だな兄貴。 俺もゆっくりの瞳が好きなんだよ。 目の前で我が子の眼球を抉り出された時の親の瞳とか 絶望の末発狂した時の瞳とかがな。 特にアンタのその手にへばりついてるゴミ虫なんかは 良い瞳を見せてくれそうだ。 「おい○○、お前大丈夫か?」 「あぁ…なんも問題無いよ…」 問題が有るとしたら俺がゆっくりが嫌いだって事だろ。 アンタもそれは知ってた筈だがな。 忘れっぽいアンタの事だから忘れたのかもな。 俺はここじゃ周りの目も有る事だしゆっくり虐待なんて事は出来ないが 赤ゆだけは周りの目なんか無視してでもやってやりたいと思ってる。 俺はゆっくりの中でも特にこの赤ゆという存在には反吐が出るんだよ。 「ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇ!」 人に媚びきった様な、舐めきった様な喋り方、 上目遣いの目つき、イラが来て頭が痛くなってくる。 『ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇ』だと?何様のつもりだ? 「……あー…」 「……まぁ、大丈夫だってんならいいけどよ じゃあいつも通りあっちの部屋借りるぞ」 「ゆっくちできにゃいおにいしゃんだにぇ!」 舐めた事抜かしやがって。 随分『お厳しく』育てられてるみてーだな? 兄は明日の花見に備えて俺のアパートに遊びに来た。 兄はペットとして最近赤れいむを飼い始め、そいつとは常に一緒にいる。 つまり現在夕方の6時から明日の昼前までは クサレ赤ゆが俺の半径10m以内に存在するって事か? それは俺にとっちゃクソゆっくり出来る事だな。 「ゆっくち!ゆっくち!ゆっく」 ビタン 「ゆぅっ!」 段差に下膨れんトコ当てやがった。 兄貴の住まいには無いモンだから 馴れないうちはそういう事もあるかもな。 「ゆびえぇえぇぇぇえぇえぇん!!」 うっせぇな 隣のおっさんが怒るだろうが。 「おいれいむ大丈夫か?」 「いじゃいよおぉぉぉおおぉぉぉ!!! ゆえぇえぇぇえん!!ゆええぇぇぇぇぇん!!」 「…………」 大袈裟過ぎる。 俺の嫌いな鳴き方だ。 お前等は親に食い殺される寸前か 姉妹を目の前で引き裂かれた時、 もしくは目ん玉抉られた時にだけ鳴いてりゃいいんだよ。 「ゆっぐ…ゆっぐ… おにいしゃん!このおうちはゆっくちできにゃいよ!」 それは正解だ。 お前の同族を300匹は餡子祭りにあげた俺もいるしな。 「そうだなれいむ、でも我慢してゆっくりしような?」 なんだと!? 「ゆぅ~…しょうがにゃいから れーみゅ、ゆっくちがみゃんしゅるよ…」 兄貴はこんなタマ無しじゃなかった。 俺が中学の頃、3つ歳上の兄は 反論には鉄拳を、反撃には更なる鉄拳をと言うジャイアンの母親だった筈だ。 それから今までの間で随分マシになったが 赤ゆの側にいる今のコイツはまるでアイツだ。のび…否、ドラえもん? こんなヘナチンになるぐらいだったら 昔のままのがいくらかマシだった。 こうなったのはあのフローリングの上にあるゴキブリそっくりなゴミのせいか? 「…オイ○○兄、ちょっとスーパー行くけどよ なんか食いたいモンあるか?」 あまりのショックに少し一人になりたくなって来た。 夕飯時だしメシでも買いに行くか。 「おぉ?そうだな、テキトーでいいよテキトーで! でもコンビーフとかレバーは簡便な!」 買わねーよそんなモン。 適当に焼そばでも買っとくか。 「れーみゅはね~!れーみゅはね~!」 お前は排水溝にこびり付いてる生ゴミのカケラでも舐めてろ。 見ろよホラ、みかんの皮は比較的新鮮だぞ。 勿論これは心の声だ。兄貴を怒らせるのは今でも怖い。 クソヘタレみたいになったとしてもいつ戻るか分からないからな。 「ぷりんしゃん! れーみゅぷりんしゃんをゆっくちたべちゃい! ぷりんしゃんがいいよ!ぷりんしゃん!」 チッ…だろうな。っていうか俺の顔見て言え。兄貴に言ってどうする。 どうやら俺の兄貴はゆっくり飼ったはいいが 躾やら食事やらのゆっくり関連の情報に関しては疎いようだ。 室内とはいえ何一つとして飼いゆ登録関連の飾りをつけてないのもそのせいか? ジャリの頃から甘いモンばっか食わせたら舌が肥えるだけだ。 このぐらいの段階ならお湯でふやかしたゆっくりフードがベストなんだよ。 「だってよ○○、まぁ希望通りプリン買って来てくれや」 「あー」 「あ、それと暇だからよ スーファミ貸してくれよな?」 「あー」 開口一番『プリン』等と抜かす赤ゆにゆっくりフードなんて与えても食うまい。 日常的にあげちゃってるみたいだし言っても無駄だろうな。 大人しくプッチンプリンでも買ってくか。 ドブに105円投げ捨てるようで勿体無いが仕方ないだろう。 閉まっておいたゲーム機のコードをいじくる兄貴を尻目に 俺はスーパーに赴くべくスニーカーを履いて未だ寒い4月の夜を歩いて行った。 「おーい○○!ちょっとさ!」 「あー!何ー!?」 三人分の焼そばパックと豚肉とキャベツ、牛乳、 そしてプリンの入ったビニール袋をキッチンのテーブルに置くと 兄貴の使ってる部屋から呼び出しがかかった。 またザンギで詰んでんのかよしょうがねーな。 兄貴はドアの間から少し顔をのぞかせると次の様に言った。 「おお○○!とりあえずれいむにプリンあげてやってくれるか? さっきからうるせーんだ」 確かに五月蝿い。 『おにゃかしゅいたおにゃかしゅいちゃ!! はやきゅゆっくちちちゃいよぉお!』 等といった俺の胃に穴を開けそうな声が兄貴の部屋の中から聞こえる。 兄貴のモンじゃなけりゃ無理矢理にでも生ゴミ突っ込んでやるトコなんだがな。 まぁ今夜限りの付き合いだ。 適当に相手して静かにしといてくれりゃ俺も文句ねぇよ。 でもな兄貴、ゆっくりの躾に関しては俺はそこまで詳しくないが 自分よりも先にメシ食わせるのはあんま良くないと思うぞ。 プチン、プリーン。 俺は適当な皿にプリンを乗せて兄貴に差し出してやると 上着を脱いで今度は兄貴と俺のメシを作るべくビニール袋に手を伸ばした。 兄貴は焼そばが好きだったな。 久しぶりに来た事だしもてなしてやるのもいいだろう。 「こんにゃにょぷりんしゃんじゃにゃいよ!ぴゅんぴゅん! こんにゃにょじゃじぇんじぇんゆっくちできにゃいよ!!」 「あぁー言い忘れてたな… れいむお前、焼きプリンが好きなんだっけか 我慢しろよ、な?」 「やぢゃやぢゃやぢゃぁああぁあ!!! れーみゅがみゃんできにゃいよ!! もーおうちかえりゅ!!」 「…………」 ○してーマジで。 再認識したわ。 赤ゆ程ムカつく存在は他に無い。 我が侭な赤ゆでもそうでなくても同じだけど前者だと更に威力が違うな。 『おうちかえる』っつってたけどまさか兄貴のアパートにに帰るつもりか? 玄関のあるこっちの方に跳ねてくる気配が無いんだけど? 「…………」 まさか!? 「ゆ!?きょきょはれーみゅのおうちだよ! ゆっくちできにゃいじじいはゆっくちでていっちぇね!!」 いやな予感を胸に兄貴の部屋に駆け込んだ俺を迎えた光景は 喰いちらかされて床に散らばったプリンと 部屋の隅に『巣作り』に使ったのであろうボロボロの新聞紙とティッシュ、 それらの上に被せられた俺のお気に入りの焦げ茶色のシャツ。 そしてその下で偉そうにふんぞり返っている赤ゆだった。 更にその口ぶりからすると、どうやらこの一時間程度の間で この家における俺の地位を足りない赤ゆなりに判断したらしい。 兄貴に何か要らん事でも吹き込まれたか? 恐らくこの脳足りんの中じゃこうなってる事だろうよ。 (赤ゆの脳内ヒエラルキー) 兄:一番上、 俺:それ以下、 赤れいむ:一番と同等=俺より上 まぁ50%ぐらいは正解だがな。ムカつく認識だぜ。 子供とか動物ってそう言うトコロは敏感なんだよね。 恐らくヤツの餡子脳内じゃ あの巣の周り一帯、(つまりこの部屋)は既に兄と自分のお家と認識している筈だ。 そしてその認識は力づくで分からせる事しか矯正する方法が無い。 「オイなんだよコレ? ○○兄、お前なんでコレ止めなかった?」 「あぁコレな、ウチでもやるんだよ ゆっくりなりの『巣作り』ってやつだな」 誰に解説してるつもりだ? んな事は重々承知してんだよ話聞いてないだろお前。 躾が行き届いてないとは思っていたが酷いもんだ。 巣作り、お家宣言をさせないのなんて初歩の躾だ。 今だからティッシュや新聞紙で済んでるが デカくなったらそんなもんじゃ済まんぞ。 流石にコレは許せない。 そう思った俺はまずバッと巣に掛かってるシャツを奪い、 薄汚い赤れいむを摘んで(触りたくもなかった)兄の膝まで持って行った。 「はなちぇくちょじじいぃいぃぃぃ!!!」 酷いなこりゃ。 お手だのお座りだのクソにも劣る芸もどきを仕込む前に もっとする事があったようだ。 兄貴よ、俺に任してくれりゃこの躾のなってない駄れいむを 半日で生きてるのかどうかも分からないぐらい静かに躾けてくれる 躾の天才を紹介してやるよ。 「オイ○○!!何やってんだてめぇ!!」 !? 「れーみゅわるいことちてにゃいにょに!! どぼじちぇこんにゃこちょしゅるのぉぉおぉぉおぉ!? おにいしゃあぁあぁぁあん!! ゆっくちできにゃいじじいがれーみゅをいじめりゅよおぉぉぉ!!」 「おーよしよし!大丈夫だからねー!」 「ゆへへ~ん!ばぁ~きゃ!」 コイツは想像以上だな。 醒めた目で兄の背中を見ながら 俺はようやく事の本質を掴み始めて来た。 兄はあの汚物に支配され始めてる。 コイツはもう『タマ無し』なんてレベルじゃない。 俺の最も嫌いな類いの人間に変わりつつある。 それにあのクソ赤ゆの勝ち誇った目ー 「おい○○、メシは?」 「…カップ麺があるから適当に食いな 買って来たのはプリンと牛乳だけだよ」 嘘だ。 兄貴の好きな焼そばは冷蔵庫の中だが こんなのは兄貴じゃない誰かに作ってやるメシは無い。 それ以前に俺の青筋はそろそろ限界だ。 とっくのとうに顔も真っ赤なんだよ。 これ以上この場にいたら本当にヤッちまうかもしれん。 「兄貴、今日はもう眠いから俺寝るわ」 「あぁ」 「ゆ!ばきゃじじいがにげてきゅよ! ゆっくちでていっちぇにぇ!」 赤ゆ程ムカつく存在は他に無い。 「じゃあな○○、またな」 結局腹立たしさでなかなか寝れなかった俺は 兄貴が出て行く昼前になってようやく目を覚ました。 いい天気だ。春らしい柔らかな日差しが窓から入ってくる。 風も爽やかだ。俺の気分とは逆にな。 俺が起きた時、黄色いシャツに着替えた兄貴は 酒入りのクーラーボックスを片手に家を出ようというところだった。 頭の上にはあの汚物が乗っかっている。 「あぁ、そうだ この時期あの公園、花見にはいい感じだからよ 近いうちにまた来るわ、多分来週末かな」 「…そいつと一緒にか?勘弁してくれよ 忘れたか?俺はゆっくりが嫌いなんだよ」 「ゆ!?」 これ以上俺の側にそいつを置いておく事は アンタにとっても都合の悪い事が起きるよ。 俺なりの精一杯の警告のつもりだ。 「我慢しろよ 確かにコイツはちょっと我が侭だけどよ まだほんの赤ん坊だぞ?」 「ゆっ♪ゆっ♪ゆんゆ~♪」 ゆっくりの脳みそは赤ん坊も成体も大差ねーんだよ。 つまりアンタの可愛がってるのは リボンの色がくすみ始めても我が侭なまんまって事だ。 「…わかったよ、行っちまえ 来週末俺が家にいるかは分からんが鍵はいつも通りだからよ あと、たまにはアンタも実家に顔出せよ」 「おぉ分かった分かった じゃまたなー」 来週末までに仮の宿をさがさなきゃな…。 駄目だったらゆっくりが静かになる香でも作っとくか…。 兄貴の後ろ姿を見ながらそんな事を考えていると あの汚物が兄貴の頭の上でこちらをニヤニヤと見ているのに気付いた。 「ゆん!れーみゅの『どれー』のくちぇに なみゃいきなこちょいわないでにぇ!くちょじじい!!」 「おいれいむ、そんな言葉使うな」 「ゆんゆんゆー♪れーみゅしりゃにゃいもーん♪」 今さら注意か? もうおせぇんだよ、兄貴 「おぉ俺、○○、 あぁ、ちょっと手伝って欲しい事あんだけどよ」 物事には限度ってモンがあるんだよ。 ゴキブリ以下の脳みそしか無い お前のその短いゆん生じゃ分かりようも無かった事だがな。 「どうせ暇だろ?あぁそうだ、今回は飼いゆだよ 何?安全だよ、飼い主が馬鹿でよ、バッジも登録も無い野良同然のヤツだ 笑うなって…あぁ、お前もそう思うだろ?」 恨むなよ兄貴。 恨むんなら馬鹿な自分を恨んでくれ。 弟の大嫌いなモノを持ってノコノコその家に持ち込んだ手前の馬鹿さをな。 その汚物が生きてアンタの周りにいると せっかく良好だった兄弟の関係と、 俺の堪忍袋にヒビが入りかねないんだよ。 「希少種狩りの時みたいにお前のれみりゃを使ってくれ そう、ノロい胴付きじゃなくて…そうそう、あの改造した胴無しの二匹だよ 柔らかい赤ゆが大好きだって言ってたろ? 出来るだけじっくりと空中で食い散らかしてやれ、 そう、この前のヤツみたいにな…ん?あぁ、標的はなー」 俺という人間はな、昔のアンタみたいな反論には鉄拳を、 反撃には更なる鉄拳をといった人間が近くに居た事で 鉄拳には忍耐を、更なる鉄拳には告げ口を、といった類の人間になったんだよ。 「桜の下で酒盛りしてる黄色いシャツを着た男の近くにいる筈だ いや?簡単だよ、その男は昼間に酒飲むといつも寝ちまうからな そうでなくともクソ呑気に頭の上に乗せてるときもあるし あとは便所に立った時でも何でも良い…ターゲットの周りが薄くなった時を狙え アイツ等なら朝飯前の獲物だよ。なるべく腹ぺこにさせておくといい 報酬は…そうか?ありがとよ」 アンタは馬鹿だからその事に気付かなかったかもな これから教えてやるから覚えておけ。 アンタの無知の御陰で野良同然の扱いを受けるアンタの可愛い赤ゆが 『どれだけ酷い目』に遭っても保障してくれるヤツなんて一人もいないって事をな。 それとアンタが仕込んだつもりになってる芸なんて 足元にも及ばない程の技を仕込まれたゆっくりも特別に見せて貰うと良い。 「そうだ!なんだったら殺さずに攫わせて○○の家で遊ばせてやるのもいいかもな あの変態野郎、他人が我が侭放題に育てた赤ゆでじっくり楽しみたいって言ってたろ? そうだな!そっちのが面白いな!ギャハハ!そうすっか! じゃ、アッチに着いたらまた電話してくれ あぁ、また後で、メシでも奢るよ」 最後に、この国にはそいつ等が幸せなら無条件でブッ殺してやりたい、 そんな風に思ってる人間も結構いるって事も知っておけ。 「ゆー!?おしょらをとんじぇるみちゃ……?」 「…………………………!?」 「ゆ”ぅ”う”ぅ”う”ぅ”!?お”に”い”じゃぁああぁん!! だじゅげじぇ!!お”に”ぃじゃだじゅげえぇぇえぇえ!!!」 お前には俺へのツケを ゆっくりと払わせてやるよ。 ーーーーーーーーーーあとがきーーーーーーーーーーーーーーー ゆっくりは赤ちゃんになったり子持ちになったりした瞬間に 可愛くなくなると思うのは俺だけじゃないはず。 というわけで赤ゆヘイトss。コイツ等は愛でられない。
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※ゆっくりによく似た姿をした汚物が登場します 俺がまだ10歳、11歳の頃…子供の頃の話だ。 ある秋の昼間に友人と三人で『山でお散歩』していた俺が偶然転んだその時、 偶然ゆっくりの巣を見つけた事があった。 俺達は偶然な事に三人とも全員ゆっくりの事が大好きだったから 引きずりだしてや…野生のゆっくりとお喋りしたくなって巣を覗いたたんだが 成体のゆっくりは不在だった。 その代わりに5~10cm程の小さな赤ゆが8匹程、 少し肌寒いのか一カ所に固まって暖まっていた。 仲間の死体に集るゴキブリみたいだな、そう幼心に思ったものだ。 「「ゆ?」」 「「「「ゆっきゅちちていっちぇにぇ!!」」」」 「「「ゆゆ?おにいしゃんたちはゆっくちできりゅひちょ?」」」 その赤ゆ達の歯を砕…『虫歯』を抜いてあげたり、 ゴミのついた髪の毛を抜いてあげたり、 普通に目玉を抉ったりしている間に 俺は次の様な事実に気付いた。 赤ゆ程ムカつく存在は他に無い 古緑? 「お座り!」 「ゆ!」 「お手!」 「ゆ!」 「伏せ!」 「ゆ!」 「よ~しよし!れいむはかわいいな!」 「ゆっくちー!」 「な?すげぇだろ?ウチのれいむ!」 「……………」 なんだそりゃ? お座りだのお手だの、犬かよ。 何もしてねーじゃねーか。 そのモミアゲみたいの掴んで引き裂いて良いのか? あんなんで死ぬまでおまんま食えるんなら ゆっくりに生まれりゃ良かったぜ。嘘だけど。 少年の頃に友達を一緒に山でゆっくりを虐めていた俺は イイ歳こきながらまだその趣味を捨てきれていなかった。 そんな俺の下宿先のアパートに久しぶりに兄が来た。 明日の朝早くに俺の家の近くの公園で友人と花見をやるそうで、 遠くの住まいから朝早くの電車に乗るくらいなら 前の日から俺のアパートで泊まって行った方が楽だそうだ。 そんな暇があったらお袋達に顔見せたらどうだ? そんな意見はこの面倒くさがりは聞かないだろうけどな。 そんな事はどうでもいい。 俺にとって問題なのは兄貴の手の上にいる体高10cm程の 不敵な笑みを浮かべている小さな虫けらの事だ。 犬猫が面倒だってんならカブトムシでも飼ってろよ。 独り身で寂しいのかもしれないけどゆっくりとはな。 しかも何でわざわざ面倒くさがりなアンタが赤ゆから飼い始める? 「いや~ペットショップで一目惚れしちゃってよ! この瞳を見て一発で好きになっちゃっちまったよ!」 「おにいしゃんはきゃわいいれーみゅに ぞっこんにゃんだよ!」 偶然だな兄貴。 俺もゆっくりの瞳が好きなんだよ。 目の前で我が子の眼球を抉り出された時の親の瞳とか 絶望の末発狂した時の瞳とかがな。 特にアンタのその手にへばりついてるゴミ虫なんかは 良い瞳を見せてくれそうだ。 「おい○○、お前大丈夫か?」 「あぁ…なんも問題無いよ…」 問題が有るとしたら俺がゆっくりが嫌いだって事だろ。 アンタもそれは知ってた筈だがな。 忘れっぽいアンタの事だから忘れたのかもな。 俺はここじゃ周りの目も有る事だしゆっくり虐待なんて事は出来ないが 赤ゆだけは周りの目なんか無視してでもやってやりたいと思ってる。 俺はゆっくりの中でも特にこの赤ゆという存在には反吐が出るんだよ。 「ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇ!」 人に媚びきった様な、舐めきった様な喋り方、 上目遣いの目つき、イラが来て頭が痛くなってくる。 『ゆっきゅちちちぇいっちぇにぇ』だと?何様のつもりだ? 「……あー…」 「……まぁ、大丈夫だってんならいいけどよ じゃあいつも通りあっちの部屋借りるぞ」 「ゆっくちできにゃいおにいしゃんだにぇ!」 舐めた事抜かしやがって。 随分『お厳しく』育てられてるみてーだな? 兄は明日の花見に備えて俺のアパートに遊びに来た。 兄はペットとして最近赤れいむを飼い始め、そいつとは常に一緒にいる。 つまり現在夕方の6時から明日の昼前までは クサレ赤ゆが俺の半径10m以内に存在するって事か? それは俺にとっちゃクソゆっくり出来る事だな。 「ゆっくち!ゆっくち!ゆっく」 ビタン 「ゆぅっ!」 段差に下膨れんトコ当てやがった。 兄貴の住まいには無いモンだから 馴れないうちはそういう事もあるかもな。 「ゆびえぇえぇぇぇえぇえぇん!!」 うっせぇな 隣のおっさんが怒るだろうが。 「おいれいむ大丈夫か?」 「いじゃいよおぉぉぉおおぉぉぉ!!! ゆえぇえぇぇえん!!ゆええぇぇぇぇぇん!!」 「…………」 大袈裟過ぎる。 俺の嫌いな鳴き方だ。 お前等は親に食い殺される寸前か 姉妹を目の前で引き裂かれた時、 もしくは目ん玉抉られた時にだけ鳴いてりゃいいんだよ。 「ゆっぐ…ゆっぐ… おにいしゃん!このおうちはゆっくちできにゃいよ!」 それは正解だ。 お前の同族を300匹は餡子祭りにあげた俺もいるしな。 「そうだなれいむ、でも我慢してゆっくりしような?」 なんだと!? 「ゆぅ~…しょうがにゃいから れーみゅ、ゆっくちがみゃんしゅるよ…」 兄貴はこんなタマ無しじゃなかった。 俺が中学の頃、3つ歳上の兄は 反論には鉄拳を、反撃には更なる鉄拳をと言うジャイアンの母親だった筈だ。 それから今までの間で随分マシになったが 赤ゆの側にいる今のコイツはまるでアイツだ。のび…否、ドラえもん? こんなヘナチンになるぐらいだったら 昔のままのがいくらかマシだった。 こうなったのはあのフローリングの上にあるゴキブリそっくりなゴミのせいか? 「…オイ○○兄、ちょっとスーパー行くけどよ なんか食いたいモンあるか?」 あまりのショックに少し一人になりたくなって来た。 夕飯時だしメシでも買いに行くか。 「おぉ?そうだな、テキトーでいいよテキトーで! でもコンビーフとかレバーは簡便な!」 買わねーよそんなモン。 適当に焼そばでも買っとくか。 「れーみゅはね~!れーみゅはね~!」 お前は排水溝にこびり付いてる生ゴミのカケラでも舐めてろ。 見ろよホラ、みかんの皮は比較的新鮮だぞ。 勿論これは心の声だ。兄貴を怒らせるのは今でも怖い。 クソヘタレみたいになったとしてもいつ戻るか分からないからな。 「ぷりんしゃん! れーみゅぷりんしゃんをゆっくちたべちゃい! ぷりんしゃんがいいよ!ぷりんしゃん!」 チッ…だろうな。っていうか俺の顔見て言え。兄貴に言ってどうする。 どうやら俺の兄貴はゆっくり飼ったはいいが 躾やら食事やらのゆっくり関連の情報に関しては疎いようだ。 室内とはいえ何一つとして飼いゆ登録関連の飾りをつけてないのもそのせいか? ジャリの頃から甘いモンばっか食わせたら舌が肥えるだけだ。 このぐらいの段階ならお湯でふやかしたゆっくりフードがベストなんだよ。 「だってよ○○、まぁ希望通りプリン買って来てくれや」 「あー」 「あ、それと暇だからよ スーファミ貸してくれよな?」 「あー」 開口一番『プリン』等と抜かす赤ゆにゆっくりフードなんて与えても食うまい。 日常的にあげちゃってるみたいだし言っても無駄だろうな。 大人しくプッチンプリンでも買ってくか。 ドブに105円投げ捨てるようで勿体無いが仕方ないだろう。 閉まっておいたゲーム機のコードをいじくる兄貴を尻目に 俺はスーパーに赴くべくスニーカーを履いて未だ寒い4月の夜を歩いて行った。 「おーい○○!ちょっとさ!」 「あー!何ー!?」 三人分の焼そばパックと豚肉とキャベツ、牛乳、 そしてプリンの入ったビニール袋をキッチンのテーブルに置くと 兄貴の使ってる部屋から呼び出しがかかった。 またザンギで詰んでんのかよしょうがねーな。 兄貴はドアの間から少し顔をのぞかせると次の様に言った。 「おお○○!とりあえずれいむにプリンあげてやってくれるか? さっきからうるせーんだ」 確かに五月蝿い。 『おにゃかしゅいたおにゃかしゅいちゃ!! はやきゅゆっくちちちゃいよぉお!』 等といった俺の胃に穴を開けそうな声が兄貴の部屋の中から聞こえる。 兄貴のモンじゃなけりゃ無理矢理にでも生ゴミ突っ込んでやるトコなんだがな。 まぁ今夜限りの付き合いだ。 適当に相手して静かにしといてくれりゃ俺も文句ねぇよ。 でもな兄貴、ゆっくりの躾に関しては俺はそこまで詳しくないが 自分よりも先にメシ食わせるのはあんま良くないと思うぞ。 プチン、プリーン。 俺は適当な皿にプリンを乗せて兄貴に差し出してやると 上着を脱いで今度は兄貴と俺のメシを作るべくビニール袋に手を伸ばした。 兄貴は焼そばが好きだったな。 久しぶりに来た事だしもてなしてやるのもいいだろう。 「こんにゃにょぷりんしゃんじゃにゃいよ!ぴゅんぴゅん! こんにゃにょじゃじぇんじぇんゆっくちできにゃいよ!!」 「あぁー言い忘れてたな… れいむお前、焼きプリンが好きなんだっけか 我慢しろよ、な?」 「やぢゃやぢゃやぢゃぁああぁあ!!! れーみゅがみゃんできにゃいよ!! もーおうちかえりゅ!!」 「…………」 ○してーマジで。 再認識したわ。 赤ゆ程ムカつく存在は他に無い。 我が侭な赤ゆでもそうでなくても同じだけど前者だと更に威力が違うな。 『おうちかえる』っつってたけどまさか兄貴のアパートにに帰るつもりか? 玄関のあるこっちの方に跳ねてくる気配が無いんだけど? 「…………」 まさか!? 「ゆ!?きょきょはれーみゅのおうちだよ! ゆっくちできにゃいじじいはゆっくちでていっちぇね!!」 いやな予感を胸に兄貴の部屋に駆け込んだ俺を迎えた光景は 喰いちらかされて床に散らばったプリンと 部屋の隅に『巣作り』に使ったのであろうボロボロの新聞紙とティッシュ、 それらの上に被せられた俺のお気に入りの焦げ茶色のシャツ。 そしてその下で偉そうにふんぞり返っている赤ゆだった。 更にその口ぶりからすると、どうやらこの一時間程度の間で この家における俺の地位を足りない赤ゆなりに判断したらしい。 兄貴に何か要らん事でも吹き込まれたか? 恐らくこの脳足りんの中じゃこうなってる事だろうよ。 (赤ゆの脳内ヒエラルキー) 兄:一番上、 俺:それ以下、 赤れいむ:一番と同等=俺より上 まぁ50%ぐらいは正解だがな。ムカつく認識だぜ。 子供とか動物ってそう言うトコロは敏感なんだよね。 恐らくヤツの餡子脳内じゃ あの巣の周り一帯、(つまりこの部屋)は既に兄と自分のお家と認識している筈だ。 そしてその認識は力づくで分からせる事しか矯正する方法が無い。 「オイなんだよコレ? ○○兄、お前なんでコレ止めなかった?」 「あぁコレな、ウチでもやるんだよ ゆっくりなりの『巣作り』ってやつだな」 誰に解説してるつもりだ? んな事は重々承知してんだよ話聞いてないだろお前。 躾が行き届いてないとは思っていたが酷いもんだ。 巣作り、お家宣言をさせないのなんて初歩の躾だ。 今だからティッシュや新聞紙で済んでるが デカくなったらそんなもんじゃ済まんぞ。 流石にコレは許せない。 そう思った俺はまずバッと巣に掛かってるシャツを奪い、 薄汚い赤れいむを摘んで(触りたくもなかった)兄の膝まで持って行った。 「はなちぇくちょじじいぃいぃぃぃ!!!」 酷いなこりゃ。 お手だのお座りだのクソにも劣る芸もどきを仕込む前に もっとする事があったようだ。 兄貴よ、俺に任してくれりゃこの躾のなってない駄れいむを 半日で生きてるのかどうかも分からないぐらい静かに躾けてくれる 躾の天才を紹介してやるよ。 「オイ○○!!何やってんだてめぇ!!」 !? 「れーみゅわるいことちてにゃいにょに!! どぼじちぇこんにゃこちょしゅるのぉぉおぉぉおぉ!? おにいしゃあぁあぁぁあん!! ゆっくちできにゃいじじいがれーみゅをいじめりゅよおぉぉぉ!!」 「おーよしよし!大丈夫だからねー!」 「ゆへへ~ん!ばぁ~きゃ!」 コイツは想像以上だな。 醒めた目で兄の背中を見ながら 俺はようやく事の本質を掴み始めて来た。 兄はあの汚物に支配され始めてる。 コイツはもう『タマ無し』なんてレベルじゃない。 俺の最も嫌いな類いの人間に変わりつつある。 それにあのクソ赤ゆの勝ち誇った目ー 「おい○○、メシは?」 「…カップ麺があるから適当に食いな 買って来たのはプリンと牛乳だけだよ」 嘘だ。 兄貴の好きな焼そばは冷蔵庫の中だが こんなのは兄貴じゃない誰かに作ってやるメシは無い。 それ以前に俺の青筋はそろそろ限界だ。 とっくのとうに顔も真っ赤なんだよ。 これ以上この場にいたら本当にヤッちまうかもしれん。 「兄貴、今日はもう眠いから俺寝るわ」 「あぁ」 「ゆ!ばきゃじじいがにげてきゅよ! ゆっくちでていっちぇにぇ!」 赤ゆ程ムカつく存在は他に無い。 「じゃあな○○、またな」 結局腹立たしさでなかなか寝れなかった俺は 兄貴が出て行く昼前になってようやく目を覚ました。 いい天気だ。春らしい柔らかな日差しが窓から入ってくる。 風も爽やかだ。俺の気分とは逆にな。 俺が起きた時、黄色いシャツに着替えた兄貴は 酒入りのクーラーボックスを片手に家を出ようというところだった。 頭の上にはあの汚物が乗っかっている。 「あぁ、そうだ この時期あの公園、花見にはいい感じだからよ 近いうちにまた来るわ、多分来週末かな」 「…そいつと一緒にか?勘弁してくれよ 忘れたか?俺はゆっくりが嫌いなんだよ」 「ゆ!?」 これ以上俺の側にそいつを置いておく事は アンタにとっても都合の悪い事が起きるよ。 俺なりの精一杯の警告のつもりだ。 「我慢しろよ 確かにコイツはちょっと我が侭だけどよ まだほんの赤ん坊だぞ?」 「ゆっ♪ゆっ♪ゆんゆ~♪」 ゆっくりの脳みそは赤ん坊も成体も大差ねーんだよ。 つまりアンタの可愛がってるのは リボンの色がくすみ始めても我が侭なまんまって事だ。 「…わかったよ、行っちまえ 来週末俺が家にいるかは分からんが鍵はいつも通りだからよ あと、たまにはアンタも実家に顔出せよ」 「おぉ分かった分かった じゃまたなー」 来週末までに仮の宿をさがさなきゃな…。 駄目だったらゆっくりが静かになる香でも作っとくか…。 兄貴の後ろ姿を見ながらそんな事を考えていると あの汚物が兄貴の頭の上でこちらをニヤニヤと見ているのに気付いた。 「ゆん!れーみゅの『どれー』のくちぇに なみゃいきなこちょいわないでにぇ!くちょじじい!!」 「おいれいむ、そんな言葉使うな」 「ゆんゆんゆー♪れーみゅしりゃにゃいもーん♪」 今さら注意か? もうおせぇんだよ、兄貴 「おぉ俺、○○、 あぁ、ちょっと手伝って欲しい事あんだけどよ」 物事には限度ってモンがあるんだよ。 ゴキブリ以下の脳みそしか無い お前のその短いゆん生じゃ分かりようも無かった事だがな。 「どうせ暇だろ?あぁそうだ、今回は飼いゆだよ 何?安全だよ、飼い主が馬鹿でよ、バッジも登録も無い野良同然のヤツだ 笑うなって…あぁ、お前もそう思うだろ?」 恨むなよ兄貴。 恨むんなら馬鹿な自分を恨んでくれ。 弟の大嫌いなモノを持ってノコノコその家に持ち込んだ手前の馬鹿さをな。 その汚物が生きてアンタの周りにいると せっかく良好だった兄弟の関係と、 俺の堪忍袋にヒビが入りかねないんだよ。 「希少種狩りの時みたいにお前のれみりゃを使ってくれ そう、ノロい胴付きじゃなくて…そうそう、あの改造した胴無しの二匹だよ 柔らかい赤ゆが大好きだって言ってたろ? 出来るだけじっくりと空中で食い散らかしてやれ、 そう、この前のヤツみたいにな…ん?あぁ、標的はなー」 俺という人間はな、昔のアンタみたいな反論には鉄拳を、 反撃には更なる鉄拳をといった人間が近くに居た事で 鉄拳には忍耐を、更なる鉄拳には告げ口を、といった類の人間になったんだよ。 「桜の下で酒盛りしてる黄色いシャツを着た男の近くにいる筈だ いや?簡単だよ、その男は昼間に酒飲むといつも寝ちまうからな そうでなくともクソ呑気に頭の上に乗せてるときもあるし あとは便所に立った時でも何でも良い…ターゲットの周りが薄くなった時を狙え アイツ等なら朝飯前の獲物だよ。なるべく腹ぺこにさせておくといい 報酬は…そうか?ありがとよ」 アンタは馬鹿だからその事に気付かなかったかもな これから教えてやるから覚えておけ。 アンタの無知の御陰で野良同然の扱いを受けるアンタの可愛い赤ゆが 『どれだけ酷い目』に遭っても保障してくれるヤツなんて一人もいないって事をな。 それとアンタが仕込んだつもりになってる芸なんて 足元にも及ばない程の技を仕込まれたゆっくりも特別に見せて貰うと良い。 「そうだ!なんだったら殺さずに攫わせて○○の家で遊ばせてやるのもいいかもな あの変態野郎、他人が我が侭放題に育てた赤ゆでじっくり楽しみたいって言ってたろ? そうだな!そっちのが面白いな!ギャハハ!そうすっか! じゃ、アッチに着いたらまた電話してくれ あぁ、また後で、メシでも奢るよ」 最後に、この国にはそいつ等が幸せなら無条件でブッ殺してやりたい、 そんな風に思ってる人間も結構いるって事も知っておけ。 「ゆー!?おしょらをとんじぇるみちゃ……?」 「…………………………!?」 「ゆ”ぅ”う”ぅ”う”ぅ”!?お”に”い”じゃぁああぁん!! だじゅげじぇ!!お”に”ぃじゃだじゅげえぇぇえぇえ!!!」 お前には俺へのツケを ゆっくりと払わせてやるよ。 ーーーーーーーーーーあとがきーーーーーーーーーーーーーーー ゆっくりは赤ちゃんになったり子持ちになったりした瞬間に 可愛くなくなると思うのは俺だけじゃないはず。 というわけで赤ゆヘイトss。コイツ等は愛でられない。
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赤ゆのたのちいイス取りゲーム (前) 37KB 虐待 愛情 不運 仲違い 家族崩壊 親子喧嘩 同族殺し 番い 野良ゆ 姉妹 赤ゆ ゲス 希少種 都会 透明な箱 現代 虐待人間 うんしー ぺにまむ 長い ※善良ゆ虐待あり ※タグは全編通してのもの 【1】 --------------------------- おにいさんはさいきんゆっくりしてないよー。 ちぇんとあそんでくれないんだねー。 ちぇんもらんしゃまもさびしがってるんだよー。 わからないんだよー。 さあなあ……。 らんもわからないなぁ。 おにいさんにも、ゆっくりいがいであそびたくなるときがあるのかもな。 ゆぅ。 でもかいゆっくりなら、にんげんさんのことを だいいちにかんがえないといけない。 ばっじつきならなおさらだ。 そうだねー。 ゆっくりできないけど、しかたないねー。 ----------------------------- まりさは都会の冬がこんなに寒いものなのだと知らなかった。 ゆっくりの過剰繁殖によりごはんのなくなった故郷。 それを捨て、食べ物のあるという町に降りてきた。 ご飯の無い場所では子作りができないからだ。 「むきゅきゅん! けんじゃなぱちゅりーがみみよりなじょうっほうをおしえるわ!!」 ぽかぽかなおうち、おなかいっぱいのあまあま。 ぱちゅりーのいいかげんな知識を頼りにやってきたものの、 それは一握りの飼いゆに限って認められる話であった。 もりけんの甘い話を信じ、既におちびちゃんまで作ってしまっている。 あたたかいおうちもあまあまなごはんもなく、 現実はダンボールの中。ビニールシートもない。 現実は苦い苦い草さん、くっさい生ごみ。ごはんはげろまず。 現実は苦しみの連続。 野良なんてそんなものだ。 暮らし向きは以前より格段に悪くなった。 「しゃむいいぃぃ!!」 「おきゃあしゃあああん……」 「ゆぅー、よーしよーしゆっくりだよー……」 おちびちゃんたちは母とのすりすりで暖を取り何とか命をつないでいる。 秋の暮れ、そろそろ冬の足音が聞こえてくる季節だ。 もう何か行動を起こさないと、家族そろって永遠にゆっくりしてしまう。 その瀬戸際にあった。 森に帰るという選択肢も考えられる。 しかし、森ではもう家族九匹をやしなえる食料は取れない。 森に戻るならおちびちゃんを何匹か諦めるしかない。 もう既に日は暮れ、ゆっくり出来ない寒さがおうち中を覆っている。 風が一吹き入り込むたびに、おちびちゃんの元気が無くなってゆく。 そのゆっくりできていない顔を見るたび、れいむの母性が悲鳴をあげた。 「ゆっくちできにゃいよぉ……」 きゅっと目をつぶって、ぷるぷる震えている。幼い命。 「おちびちゃん、かわいそうだよぉ……」 つがいのれいむはキリリとした顔でまりさに言う。 「まりさ、にんげんさんのおうちにいれてもらおうよ!」 人間さんのおうちはあたたかく、あまあまも一杯らしい。 ゴミ捨て場で会った野良に聞いた話だ。 人間さんに飼いゆっくりにしてもらう。 都会にゆっくりを引きつけて留める数少ない希望。 「そうだね、それしかないね……」 まりさは眉を曲げつつも、おちびちゃんを見ればうなずくしかなかった。 人間さんは怖い。 恐ろしい人間さんをまりさも何人か見ていた。 山から降りて一週間。 潰されるゆっくりを何匹も見た。 捨ててあったものを拝借しただけで殺されたゆっくりを見た。 おうたを歌ってただけで殺されたゆっくりを見た。 ゆっくりゴミの水曜、沢山のゆっくりが収集車に詰め込まれてゆくのを見た。 だからまりさは、れいむの提案の危険性も一応分かっている。 しかし寒冷耐性の強い町ゆの餡統でもなければ、この寒さは我慢できない。 まりさとれいむが生き残れたとしても、おちびちゃんは無理だろう。 成体ゆっくりの中枢餡は皮と餡子の分厚い層に守られているが、 赤ゆのそれは非常に薄く、すぐ凍えきってしまうのだ。 危険と知りつつも、まりさは人間さんに賭けるしかない。 人間さんにうけいれてもらって初めて、家族全員がゆっくりできる。 思い立ったが吉日ということで、まりさはぼうしの中などにおちびちゃんを入れ、れいむも連れて出発した。 「おぼーちのなかはあったきゃいにぇ!!」 「ゆっくちできりゅにぇ!!」 おぼうしの中は体温が保存され比較的暖かい場所だ。 一度に入れられるのはせいぜい三匹なので、少し経つごとに赤ゆたちは交代しなければならなかったが、 れいむもまりさも、おちびちゃんがあったまってくれるのはうれしい。 おぼうしのツバでぷりぷりはしゃぐおちびちゃんたち。 このかわいさならと、思わせるものがあった。 おちびちゃんを連れてきたのは、おちびちゃんのかわいさで 人間さんがおうちに入れてくれるかもと考えたからだ。 ゆっくりにありがちな考え方であった。 実際のところ、汚い野良なんて愛で派ですら大半が相手にしない。 色々なSSやイラストであらわされてきた通り、 都会に住んでいても田舎に住んでいても、汚い野良のせいで苦労することは多い。 すりつかれて服を汚されたり、おうたで不快な気分になったり。 ゲスでなくとも理屈の通じない個体が多い。 野良ゆっくりの好感度は最悪だ。 躾の行き届いたバッジ付きは愛されうる。 しかし躾もされていない野良にかかわってわざわざストレスを貯めたい人はいない。 トントントン。 木の棒でノックする。こうすると人間さんが出てくるらしい。 しかし誰ひとりとしてまりさ一家の話を聞いてくれることはなかった。 少し開け、ゆっくりだと分かると閉じられてしまう。 「どぼぢてむしするのおおおおお!!!???」 「ゆっぐりさせてよおおおお!!!」 そんなやり取り(?)が何度も続いた。 何度も何度も。 憐れなものである。 そんな憐れなまりさたちを受け入れてくれたのは、 笑顔の似合う、いかにも優しそうなお兄さんただ一人であった。 「そうか、それは困っただろうね。お兄さんのおうちに入るといいよ」 「ゆ!? ほんとにいいの!?」 「あじがとうございます! あじがとうございまずうう!!!」 「「「 ゆわぁーい!!! にんげんしゃんのおうちだよ! 」」」 30件目の訪問。 数が数えられないゆっくりからすれば、 1000件は回ったんじゃないかと思えるほど長い時間動いていた。 家を出て寒さに晒され、おちびちゃんも弱りはじめており、 まりさも内心諦めかけていた頃の話だった。 「さあ、お入り」 歌のおにいさんも出来そうな、ゆっくりしたお兄さん。 「ゆ、ゆっくりおじゃまします」 「「「「ゆっくち!」」」」 始めての人間さんのおうち。 すこし緊張しながら足を踏み入れた。 まりさ扉をくぐると、そこは天国。 そう人間さんのおうちは、天上楽土な場所だった。 床は見たことも無いすべすべのなにかで出来ていて、歩くだけで気持ちが良い。 外の寒さが嘘のように暖かくて、春が来たように過ごしやすい。 夜なのに光が満ち溢れ、昼のように明るい。 まりさたちはあまりに汚かったのでまず濡れタオルで綺麗にしてもらった。 特にゴミ漁りを続けていたまりさ。 汚れているだけでなく、ちょっと臭いのだ。 「ゆゆーん♪ くしゅぐったいよ!」、 お兄さんのゆっくりを拭く手つきは、熟練した何かを感じさせる。 ゆっくり関係の職についているのだろうか。 赤ゆたちもまったく嫌がることがなく、すぐに綺麗にされた。 「「「「さっぱりー!!!」」」」 つやつやのコーティングオイルまで塗られる。 そのぷるぷる感、まるで室内飼いゆのよう。 れいむは玄関の大鏡に自分をうつし、なんだかうっとりしている。 一気に美ゆっくりになった自分に一目ぼれしたかのようだった。 その後お兄さんのおうちの居間に通され、ゆっくりを許された。 テレビ一個、タンスなどの家具もちらほら配置されている。 ちぇんぐるみや陰陽玉のようなゆっくりグッズもまたちらほら。 一人暮らしにしては少し広いことを除けば、一般的なゆっくり好きの部屋に見える。 まりさはこのお兄さんがゆっくりを好きなのだと思った。 「ゆっくりしていってね!」 「「「「「 ゆっくりしていくよ!! 」」」」」 お兄さんの持ってきたあまあまは、口の中に桃源郷が広がる旨さだ。 咥えているだけでよだれが出てくる。飲み込めば幸せ。 「はふっ! はふっ! めっちゃうっみぇ!!」 「ちちちあわちぇええええ!!!」 「むちゃむちゃ!!」 「がーちゅがーちゅ!!!」 「ゆゆーん♪ おちびちゃんたちしあわせそうだよぉ~!」 赤れいみゅ3と赤まりしゃ4のおちびちゃん。 すべすべのフローリングの上、皿からこぼしながら必死こいて食べる。 人間からみれば少し汚いが、ゆっくりにとってはゆっくりできる光景である。 寒さで満足に狩りができなかったまりさのせいで、このところ満腹にもなれなかった。 それがあまあまをくちいっぱいに頬張って、溢れさせながら喜んでいるのである。 「ゆふふ、ゆっくりたべていいんだよ!」 れいむもまりさも心の底から笑顔に慣れた。 これでこそ。 こうやっておちびちゃんの笑顔を見れてこそ、町に来たかいがあったというもの。 飼いゆっくりになれたわけではないが、冬が越せればなんとでもなる。 怖かったけど人間さんを訪ねて良かった。 ぱちゅりーの話は本当だったんだ。 まりさの心の底から、みるみるゆっくりが溢れてきた。 それはれいむも同じことだろう。 そして赤ゆたちの餌皿もそろそろ空になるかといった頃合いである。 幸せな家族の団欒に、席をはずしていたお兄さんが戻ってきた。 とっとっ。まりさの頬に人間さんの足音が響く。 まりさはとてもゆっくりできるお兄さんの方に笑顔を向ける。 どうも何か話があるようだ。 「おにいさんとの約束、まりさは覚えてるかな?」 「ゆゆっ! もちろんだよ!」 「「「「 ばきゃにしないでにぇ!! 」」」」 まりさはこのおうちの玄関先である約束をさせられていた。 ゆっくりが大好きなお兄さんと遊んでくれという約束だ。 「それならいいんだ。最近はゆっくりの家族とふれあることが少なくてね」 「おちびちゃんたちもたのしみにしてるよ!」 約束という言葉を聞いた時、掃除洗濯奴隷労働、ゆっくりできない想像が頭を巡った。 まさかれいむの体が目当てのHENTAI! そんな妄想までしていた。(その瞬間、まりさのぺにぺには天を突いていた) しかし聞いてみればなんだ、ただ「お兄さんと遊べばいい」というだけだそうだ。 ゆっくりできないことはなにもない。 むしろまりさからお願いしたいとすら思える約束だった。 「「「「おにーしゃん、ゆっくちー♪」」」」 赤ゆたちはあまあまのお礼のつもりなのか、お兄さんの足にすーりすーりする。 にこにこころころ転がって、とてもゆっくり出来ている。 「おにーさん!!」 まりさは口を開ける。 「どうしておにいさんはこんなによくしてくれるの?」 まりさの会った人間さんに、ゆっくりできる人は一人もいなかった。 それなのにこのお兄さんだけ。 「ゆっくりが好きだからだよ」 「ゆゆー♪ ゆっくりできるおにいさんだね!!」 お兄さんは笑顔で答えてくれた。 れいむもまりさも、頬がゆるむ。 人間さんにもこういう人がいるんだ。 町も捨てたものじゃない。 「それじゃあ食後の運動ってことで、そろそろプレイルームに行こうか」 「ゆゆ! ゆっくりりかいしたよ!」 まりさの眉はきりりと上がる。 まりさは約束をちゃんと守るゆっくりだよ。 そう主張しているかのような顔だった。 まりさ一家は居間を出て、すべすべの廊下を通り、プレイルームに通される。 すべすべフローリングの廊下では、おちびちゃんたちがころころはしゃぐので、 連れていくのもなかなか大変だったようだ。 プレイルームは、白を基調とするさわやかな色合いの部屋。 真ん中には丸いテーブル。 カラフルな箱やカセットコンロ、鍋などが床に置いてある。 壁にはゆっくりできるゆっくりの絵。 にっこりと笑っているゆっくりの絵が書き込まれているのだ。 「ゆっくちひりょいよ!」 「じめんさんがふーわふーわだよ!」 床には青いじゅうたんがすーっと敷かれている。 敷かれた絨毯の感触に、赤ゆたちは大喜びのようだ。 プレイルームとは、お兄さんがゆっくりと色々遊ぶ場所らしい。 ゆっくりできるお部屋の雰囲気を気に入った赤ゆたちの中には、 家具のすきまなどを目指したんっけんを始めるものもあった。 大きいゆっくりの絵に、ごあいさつをするものもあった。 「まってねおちびちゃんたち!」 おちびちゃんたちについて、れいむもぴょんぴょんしてゆく。 あわただしいやつらである。 お兄さんのそばに残るのは、すでにまりさだけだった。 「ところでおにいさん。おにいさんにかいゆっくりはいないの?」 まりさは当然浮かんできた疑問を口にする。 なんでお兄さんはゆっくりが好きなのに、この家にはゆっくりが見当たらないのだろう。 ゆっくりのおもちゃや、ゆっくりプレイスまであるのに。 もしかしたら別の部屋にいるのかもしれない。 「ゆっくりごあいさつしたいよ!」 「ああ、この間までは二匹居たんだけど、死んじゃってね」 「ゆゆゆ、そうなの……」 まりさの表情は曇る。 「そんな顔しなくていいよ、怒ったりなんてしてないからさ」 お兄さんは特に気分を害した風ではなく、まりさはほっとした。 「ゆっくち、ゆっくち!!」 「しょろーりしょろーり!!」 まりさから離れて、二匹の赤ゆの様子を見てみよう。 まりちゃとれいみゅ、モノモノのすきまを進む。 ごちゃごちゃとある中にて、どれもこれも赤ゆの目に珍しい。 だからその目はきらきらと輝く。 好奇心がチクチク刺激される。 特にキラキラしたものなど、ゆっくりの子供の大好物だ。 「こりぇ、れいみゅのたからもにょにすりゅよ!!」 ビーダマを咥えるれいみゅ。 「こっちは、まいちゃのだよ!!」 サイコロを咥えるまりちゃ。 こんな人工物、森の中には絶対にない。 とてもゆっくりできる「とくべちゅ」 おにいさんのおうちに来てから、新しい体験がいっぱいだった。 しかし。 「こら!」 そこに割り込む親れいむ。 「ここはおにーさんのおうちなんだから、かってにたからものにしたらだめだよ!」 このれいむ、一応人間との付き合い方を餡子に継いでいるようだ。 祖先にバッジ持ちがいたのだろうか。 しかしゆっくりできないその言葉に、れいみゅとまりちゃは猛抗議。 「やじゃやじゃあ!! れーみゅがみちゅけたんだよ!!」 「まりちゃがしゃいしょにひりょったんだよ!!」 「ゆゆぅ、おちびちゃんたち……」 その騒ぎに、まりさとお兄さんも近づいてくる。 「ゆ~? れいむ、どうしたの?」 「おちびちゃんがおうちのものをほしいって……」 とはいえそれは、安いビーダマと安いサイコロである。 ゆっくりの目にどう映るのかはともかく、お兄さんにとっては取るに足らないものだ。 「いいよ。欲しいならあげようか」 「ゆゆっ!? いいの!?」 「ほらおちびちゃんたち、おにいさんにおれいをいって!」 「「ゆっくちありがちょー!!」」 お兄さんは笑う。 ゆっくりと人間の価値観は違う。 ちぇんもそうだった。 高かったおもちゃよりも、一掴み100円のビーダマを大事にしてたっけ。 「それより、そろそろおちびちゃんたちを集めてくれるかな」 しかし他のおちびちゃんたちはかくれんぼを始めてしまったらしい。 まりさとれいむは駆けだし、二匹でおちびちゃんに呼びかけを始めた。 「ゆゆっ、おちびちゃんでてきてねっ!!」 しかしおちびちゃんは一人も出ない。 「ゆぅ、こまったよ」 部屋はそれほど広くも無いのだが、ゆっくりはゆっくりな生き物である。 二匹で探しても少しかかるだろう。 そんな二匹のそばに、お兄さんもやってくる。 「ゆっくりを探すときはこうするんだよ」 れいむもまりさも、顔をあげてお兄さんを見る。 「ゆっくりしていってね!」 「「「「 ゆっきゅりちていっちぇにぇ!!! 」」」」 おちびちゃんの声だ。 【2】 --------------------------- お兄さんはゆっくりが大好きだ。 幼稚園の頃にゆっくりを飼い始めた。 最初のゆっくりはれいむ。 中学生になったときにれいむが死に、なぐさめにぱちゅりーを飼った。 ぱちゅりーは短命のケースが多いが、このぱちゅりーは特別長生きし大学を出るまでの友達となった。 ゆっくりスクールの先生になってからはちぇんを。 仕事が忙しくなってくると、遊び相手兼つがいとしてらんも飼いはじめた。 「おにーさんはとってもゆっくりしてるんだよー!!」 ゆっくりスクールではなかよしコース担当。 お兄さんの務めていたスクールにはびしばしコースとなかよしコースがあった。 びしばしコースは強面の教師が金やプラチナを取らせるスパルタコース。 ゆっくりの悲鳴が絶えず、キャンパスは山奥に建てられている。 なかよしコースは優しそうなお兄さんお姉さんがゆっくりを遊ばせながら、 その中で社会性を身につけさせ性格良くさせる。銀バッジ程度のゆっくりを目指すコース。 お兄さんはそのゆっくりに好かれそうな優しい風貌からなかよしコースに配属された。 「はーい、それじゃあイス取りゲームで遊ぼうか!」 「「「 ゆわーい!!! 」」」 問題児もほとんどなく、お兄さんの生活は充実していた。 --------------------------- れいむとまりさがおちびちゃんを集めた後、お兄さんはお遊びの準備にとりかかった。 赤ゆが七匹、丸いテーブルの上に乗っている。 ちなみに親まりさと親れいむは透明な箱の中だ。 「おにいさん、このかべさんはなんなの?」 「まりさはとうめいなかべさんにかこまれてゆっくりできないよ……」 れいむはなんともないようだが、活発な種であるまりさには狭苦しいのかもしれない。 「まあまあ、特等席だと思ってゆっくりしてよ」 「ゆぅ……」 「はーい、それじゃあイス取りゲームで遊ぼうか!」 「「「 ゆわーい!!! 」」」 イス取りゲームとはイスに座っている者が勝つという極めて簡単なゲーム。 音楽がなっている間は(複数個の)イスの回りをぐるぐる回り、笛の音と同時に座る。 イスに座るためなら他のゆっくりに体当たりなどをしてもかまわない。 ただし笛が鳴る前に座ったり、音楽が鳴っているのに立ち止まったりしてはいけない。 ズルをした子は失格である。 「「「 ゆっくちりかいしちゃよ!! 」」」 辛い事や都合の悪い事はすぐ忘れるゆっくりであるが、 お遊びようなゆっくりできることについては妙に記憶力がいいのである。 だからこそ金バッジを取らせるのも難しいのだが。 テーブルの上に、赤ゆでも座れる円柱のイス。 切り株をモチーフにしたそれを六つ、円を描くように置く。 準備は万端だ。 「ちなみに勝った子にはあまあまをあげるからね!」 「「「ゆゆ!? ゆっくち!?」」」 おにいさんはあまあまフードの入った袋を見せる。 「さっきのより美味しいやつだ」 「「「「 ごきゅり…… 」」」」 「「ごくり……」」 赤ゆたちはおろか、親までも喉を鳴らした。 香りを嗅ぐだけで良い意味で永遠にゆっくりしそうな……。 素晴らしい匂いがしたのだ。 ともあれイス取りゲームは始まった。 とてもおいしそうなあまあまを目指し、赤ゆたちは火花を散らし始める。 ♪オクラホマミキサー(イス取りゲームで定番のアレ) 七匹の赤ゆっくり。 れいみゅ3とまりしゃ4はみな自分の勝利を確信し、すでに涎を垂らしている。 イスの数から言えばここで一匹失格になるのだろうが……。 「はいはい、イスさんたちの周りをくるくるしてね!」 お兄さんが音楽に合わせ、リズムよくゆっくりと手を叩く。 「「「ゆっくち♪ ゆっくち♪」」」 赤ゆたちも楽しそうだ。 にこにこな笑顔でゆっくちゆっくち回っている。 お兄さんが手拍子をするごとに、赤ゆたちが一歩進む。 そんなゆったりとしたリズムを、一家全員楽しんでいた。 「ゆゆぅ~!! おちびちゃんたちゆっくりしてるよぉ~!!」 「ゆふふ、おにいさんがいいひとでゆっくりできるね!」 親ゆたちもおちびちゃんの久々の笑顔に、一緒にニコニコ。 一拍ごとに左右にゆっくり揺れている。 パン! パン! パン! パン! ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ パン! パン! パン! パン! ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっ♪ しかしこれはお遊戯ではない。イスとりゲームだ。 すぐに音楽は止まり、ピィイ!っというホイッスルの甲高い音が鳴り響く。 「ゆゆっ!?」 楽しい音楽が鳴りやんで、赤ゆたちは一瞬止まる。 しかしすぐに本来のルールを思い出しイスをとりはじめた。 「「「ゆっくちしないですわりゅよ!」」」 「おちびちゃんたち、みんながんばってー!!」 「ゆっくりだよー!!」 まりさが一匹ちょこんと座ったのを始めとして、他の赤ゆたちもどんどん飛び乗ってゆく。 「きょきょをまりちゃのゆっくちぷれいしゅにしゅるよ!!」 席を取れた喜びでおうち宣言をするまりちゃもいる。 あまあまに一歩近づいたまりちゃは満面の笑みだ。 「ゆっくちのりゅよ!」 「ぴょんぴょんすりゅよ!」 「これはれいみゅのいすしゃんだよ!」 「まりしゃいすしゃんにすわれたよ、おきゃーしゃん!!」 「ゆわーい、ゆっくちできりゅよ♪」 イスに座れただけで、赤ゆたちは喜んでしまう。 うふふな六匹。 無邪気なものである。 しかしゆっくりの間でも素早さの差というものがある。 一番末っ子のれいみゅは、どのイスにも座れなかったらしい。 末っ子というものは、体力的に不利なのである。 れいみゅの瞳には、ゆっくりが乗ったイスしか映っていない。 「ゆ、ゆうぅ~!??」 そうなってはいよいよ困り顔だ。 負けたゆっくりはあまあまを貰えない。 きょろきょろしつつ、イスの回りをくるくる探す。 しかしもうイスは一つもないのである。 いくら何度も見ても、全部のイスにどっしりと赤ゆがある。 そのうちだんだん涙ぐみはじめ、 「ゆっぐ……! れいみゅのあみゃあみゃぁ……!」 何度も確認した挙げ句、ついには泣きだしてしまった。 楽観的なゆっくりは自分が負けるなんて考えもしない。 それなのにれいみゅは負けてしまった。しかも一回戦で。 席は一応奪ったりしてもよいのにそれをしないのは、 ルールをちゃんと聞いてなかったのか、それともそういう性格なのか。 「お、おちびちゃんなかないでね!!」 「ゆっくりして! ゆっくりしてねぇ!」 透明な箱の親ゆたちもこれには慌ててしまう。 楽しかったイス取りゲームが一転、悲しい雰囲気を帯びてしまったからだ。 「あらら、大変だ」 しかしそんな末っ子れいみゅのそばにやってきたのが 逆に一番年上の、長女まりちゃである。 まりちゃは自分のイスを離れ、泣いている末っ子れいみゅを慰めに来たようだ。 「ゆっくちしていっちぇにぇ、れいみゅ! まりちゃのいすしゃんあげりゅからね!」 「ゆっぐ……、……ゆ?」 親まりさも親れいむもお兄さんも皆意外そうな顔で長女まりちゃを見る。 「いいの? イスをあげるとまりしゃちゃんは負けってことになるよ?」 「いいよ! まりしゃ、おねーちゃんだもん!!」 まりさの親切がよっぽど嬉しかったのか、れいみゅもにっこり顔に戻っていた。 まだほっぺたに涙の後があるが。 「おねーちゃん、ゆっくちありがちょう……」 親まりさと親れいむなどは、もう滝のように涙を流している。 あんなに小さかったまりしゃが、こんな立派なおねーちゃんに……!! そういう親の喜びをかみしめているんだろう。 お兄さんもにっこり笑う。 「それじゃあれいみゅちゃんは勝ち抜け、まりしゃちゃんは残念だけど負けということだね」 「そうだにぇ……。でもれいみゅがゆっくちできて、よかっちゃよ!」 にっこにこ。 このまりちゃは、純粋なゆっくりなのだろう。 お兄さんの口がさらに笑う。 「それじゃあ罰ゲームも、かわりに君にやってもらおうね」 「ばちゅ、げーみゅ?」 なんだかゆっくりできなさそうな「罰ゲーム」という響き。 鬼意山は手を振り上げる。 そこにはいつのまにか、小さな金槌が握られていた。 プレイルームの箱に保存されていたもの。 振り下ろす。 ぐしゃり。 躊躇いもなくつぶした。 首をかしげる長女まりしゃは、餡子を飛び散らせて永遠にゆっくりした。 「お姉ちゃんぶって譲ったりしなければ、死なずに済んだのに。永遠にゆっくりしていってね」 まりさ一家の物語は、ここから急降下を始める。 赤ゆたちはなにがなんだか分からないといった様子だ。 金槌でつぶすとこういう反応が得られる。 面白い。 火炙りやあまぎりのような濃い虐待とはまた違った感動がある。 金槌が持ち上がると、餡子溜まりの中から砕けた歯や飛び出た目玉が見え始める。 赤ゆたちはそれでも分かっていない。 「お、おにーしゃん。てじなしゃんはやめちぇにぇ……?」 長女まりしゃが消えたのは、手品かなにかだと思っているらしい。 お兄さんは長女まりちゃの死骸をつまむと、ごみでも放るかのように赤ゆたちの側へ投げた。 すると死臭あふれる死体が、目を背けられないほど近くに現れることになり、 「ゆぎゃああああ!!!!」 「おねーぢゃんぎゃあああ!!!!」 「どぼちでちんでりゅのおおおお!!!」 赤ゆの群れは一瞬にして恐怖に陥れられた。 赤ゆがどんなに間抜けでも、こうしてやって分からないはずがない。 それでもなお現実を受け入れず、ぺーろぺーろで直そうとする者もいるが、 「ゆげえええ!! くちゃいいいい!!!」 ゆっくりにはキツイ死臭をもろに吸い込んでしまい、餡子を吐き出すことになった。 死臭。 ゆっくりはよく死によく増える生き物だ。 しかしおうちから殆ど出ない赤ゆたちである。 今ここで初めて嗅いだらしい。 「でいぶのおぢびちゃんがあああああああ!!!!」 「どぼぢでごんなごどするのおおおお!!!!」 あまりの出来事に両親も騒ぎ始める。 特に親れいむの方など、歯茎をむき出しにして威嚇をはじめている。 「じじいいいいいい!!!! ころじでやるううううう!!!!」 れいむのおにいさん評価は、一気にじじいにまで転落した。 まりさも震える口で怒りを吐き出し始める。 「ゆっぐりじだおちびちゃんだったのにぃいいい!!! どぼぢで!!! どぼぢでええええ!!!!!」 「あれ? 負けた子は生きて帰れないってお兄さん言ったでしょ?」 「ぞんなごどいっでないいいいいい!!!」 まりさの反論にも耳をかさないお兄さん。視線を赤ゆたちに戻す。 両親は他の子供を潰されまいと透明な箱に体当たりを繰り返すが、まったく効果がない。 加工所の透明な箱は像が踏んでも壊れないのだ。 「おぢびちゃんたちにげてええええ!!!」 れいむはどうしようもなくなり、おちびちゃんに逃走を促す。 それを聞いたおちびちゃんたち、はっとして逃げ始める。 泣きわめいている場合じゃないのだ。 このお兄さんは、ゆっくりできない鬼意山だ! 逃げないと殺されるかもしれない。 両親の叫び声がそれを気付かせた。 「ゆっくちにげりゅよ!!」 「そりょーり、そりょーり……どぼぢてかべさんがあるのおおお!!!」 丸テーブルの周りには透明なプラスチック板の壁が存在していた。 このテーブルは赤ゆと遊ぶためにカスタマイズされた、赤ゆ専用虐待プレイス。 このプラスチックの壁は、視認性と逃走防止の両立をはかるために開発された仕組みだ。 高さ10cm強のそれは赤ゆたちにとってヒマラヤのように高い。 子ゆならまだしも、脚力(?)の備わっていない赤ゆが飛び越えるのは不可能。 そのことは当然、計算されたうえで設計されている。 プラスチック壁のそばにかたまり、ぷるぷる蠢いている赤ゆたち。 鬼意山がコホンと咳払いをすると、こんにゃくゼリーのようにぷよぷよ震え始めた。 迫りくる死の恐怖。 生後まもない、死に直面した初めての経験。 既におそろちーちーを漏らしているゆっくりもいる。 「さて、おちびちゃんたちには最後までイス取りを続けてもらうよ」 親ゆたちが箱を叩く音だけが響く。 「かべざんがなければごんなやづうううう!!!!」 れいむが金切り声をあげるが、それも空しい。 どん、どん、どん。 鬼意山は無視して続ける。 「つまり殺し合いをしてもらう。突き落としたり、席を譲らなかったりしたら妹やお姉ちゃんが死ぬことになる。直接は殺さなくても、間接的に殺すことになるわけだね」 ほのぼのとしたお遊びの場で、命のイスを取り合わせるわけだ。 イスに座って助かるならと、餡が繋がっているゆっくり同士が それはそれは激しい戦いを繰り広げることになる。 時には餡が流れることもあるだろう。 「負けたゆっくり、ルール違反をしたゆっくり、ゲームに参加しようとしないゆっくり。そんなゆっくりは、地獄の様な苦しみを味あわせて、極限までゆっくりできなくさせた上で殺してあげるから、そうならないように頑張ってね」 赤ゆたちはきゅっとあにゃるが冷える感じを得る。 「さあ、最後まで残れるのは誰かな?」 しかし最後の一匹が選ばれたとして、そんなおちびちゃんがまともな生活をおくれるのだろうか。 お兄さんの遊びが終わった時。それは家族が崩壊する時。 ぷきゅうううう!!! 「そ、そんにゃことできにゃいよ!!」 一匹の赤れいみゅがお兄さんの話を遮った。 なんて命知らずのれいみゅなのだろう。 勇気ある、とも言えるか? 「れーみゅたちは、かじょくなんだよ!? そんなおあしょび、たのちくないよ!!」 ぷきゅううとわずかにふくれあがり、必死で睨みつける。 「れーみゅたちおうちにかえりゅよ! おきゃーしゃんとおとーしゃんはげしゅなじじいをゆっくちころちてにぇ!!」 よりぷっくりふくらみ、その姿はフグのよう。 ほっぺたがタコ焼きのようにふくれる様が、フグそっくりなのだ。 あまりに面白い顔をするものだからと、お兄さんはくすくすと笑いをこぼしている。 こんなささやかな反抗も、お兄さんが何度だって体験したことだ。 仕事でもプライベートでも。 鬼意山は立ち上がって親まりさに近づくと、その脳天に金槌をくらわせた。 「お、おにいさんなにを……ゆげぇっ!!!」 柔らかい餡子と皮に阻まれ、くぐもった音が響く。 赤ゆのための金槌なので親まりさもさすがに死んではいない。 「い、いだいいいい!!! おもにあだまがいだいいいいい!!!!! ゆげっ、ゆげえええぇ!!!」 しかしその衝撃は凄まじく、いざという時には頼りになる親まりさがみじめにも餡子を吐いてしまった。 「ば、ばりざあああああ!!!」 「「「ゆえええん!!! おとーしゃあああんん!!!」」」 鬼意山は赤ゆたちに向きなおる。 「お兄さんはお前らの『おとーさん』よりずっと強いんだよ。我儘を言ってゲームが続けられなくなったら、全員殺すからね。余計なことをしなければ残った子がお父さんお母さんと一緒に帰れる。理解できるかな?」 赤ゆたちはいよいよ怖くなり、おそろしーしーを超えておそろうんうんまで漏らし始めている。 こうやって親を叩いて見せれば赤ゆはもう逆らう気力が無くなる。 赤ゆというものは、親を相当に信頼するのが普通だ。 特に狩りを担う父親役を圧倒的に強くて優秀であると思い込んでいる。 だがこうすることで唯一のたよりが、まったくたよりにならないと分かってしまう。 そうするともう、おとなしくするしかない。 「「「「ゆ、ゆっくちりかいしましちゃ……」」」」
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あんよは、ギコっぽいぽい一般の住民である。 もなちゃと出身。 名前を常に変えているので、分かる人にしか分からない。
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『拾った赤ゆが大きくなったので』 0KB 愛で 小ネタ 思いやり 愛情 お家宣言 飼いゆ 現代 愛護人間 熟年ロマンス 部屋飼いゆのまりさが大きくなってきたので、庭で遊ばせてやることにした。 ほんの10分くらい目を離したらもう死んでいた。傍らには隣のおばあちゃんが竹箒を持って立っている。 「あ、としちゃん。今ね、このゆっくりが…ちょっと種類が分からないけど…お家宣言しようとしてたから、 おばあちゃんびっくりして、慌てて潰しちゃったんだけど。ごめんね、お庭汚しちゃって。 でもすぐに潰せてよかったわぁ。ほら、このゆっくり、子持ちでしょ。番いがどっかにいるのよ。 うっかり宣言されたら他のゆっくりが来てどんどん増えちゃうから大変らしいわよ。良かったわぁ、すぐに見つかって。 ほら、3丁目の木偶さん、窓ガラス割られて侵入されちゃって大変だって聞いたし…。」 「ああいや、いいんすよ。すいません、助かりました。そうだ、お礼にお茶でも、良いお菓子貰ったんで…。」 うーむ…わずか10分で壮絶なゆん生を送ったようだなぁ…すまん、まりさ。俺はお前の分までおばあちゃんと幸せな午後を過ごすよ! by 4byte
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ホントは各季節の間の、赤れいむ→親れいむ成長期間を描いたSSとか、別に書く気なかったんですが、 気になるとのことなので一応書きます。無論俺設定。 内容については季節的なものに触れることはありません。 『町の赤ゆの生きる道』 D.O 「ゆぅぅ、おきゃーしゃん・・・。」 町と言わず森と言わず、ゆっくりにはよくあることだが、 この赤れいむも、家族の全てを不幸な事故で失い、途方に暮れていた。 「あら、おちびちゃん。どうしたの?おちびちゃんひとりだとゆっくりできないわよ。」 赤れいむに声をかけたのはたまたま通りかかったありす。 この町のゆっくりたちの間には、いわゆる『群れ』とはまた違った相互扶助の関係があり、 こういうゆっくりしていない状況に置かれた赤ゆっくりには、相応の扱い方が確立されていた。 「・・・それはざんねんだったわね。でもおちびちゃん。 おちびちゃんはおかあさんのぶんまでゆっくりしないといけないわ。 ありすが『ほいくえん』につれていってあげるからついてきてね。」 「ほいくえんしゃんはゆっくちできりゅ?」 「・・・れいむがゆっくりしたゆっくりなら、ほいくえんさんもゆっくりさせてくれるわ。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆーん。ここがほいくえんしゃん?」 「そうよ。じゃあ、ありすはおうちにかえるから、れいむはここでおせわになってね。」 赤れいむはありすに連れられ、雑草生い茂る敷地に造られたプレハブ小屋、その床下へと入っていった。 『ほいくえん』とは、おそらく初めに名付けたゆっくりが勘違いをしていたのだろう。 その実態は、身寄りのない赤ゆっくり達を集めて大きくなるまで育てる、要は孤児院である。 赤ゆっくりのうちに親を亡くした場合、運が良ければ周囲に住むおとなのゆっくり達によって拾われ、 最寄りのほいくえんに連れてこられる。運が悪ければのたれ死ぬだけだ。 たどり着ければ、10年近く町で生き延びている、年季の入ったゆっくり達により保護を受けることができる。 無論、家族と一緒に暮すようなゆっくりが得られるわけではないが。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ。」 「ゆっくち、ゆっくち!」 「ゆっゆーん。しゅーりしゅーり、ちあわちぇー。」 虐待趣味の人間に危害を加えられた場合、赤ゆっくりが生き延びれるはずもなく、 ここに集まる赤ゆっくりは、もっぱら自然災害の生き残りである。 当然時期はかぶるので、プレハブの下には同世代の赤ゆっくりが何百匹もうぞうぞする異次元空間が広がることとなる。 「ゆっくり静かにしてね!おちびちゃんたちは、今日からまりさ達が面倒をみるよ! ゆっくり言うことを聞いて、ゆっくりしたゆっくりになってもらうからね!ゆっくりしないでいってね!」 「「「ゆーん!ゆっくちしちぇい・・・?」」」 こうして、孤児ゆっくり達の過酷な生活が始まった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「しゅーや、しゅーや。ふしあわしぇー・・・。」 「しゅーりしゅーりしちゃいよ・・・。」 「うんうんくしゃいよぉ。だちてにぇ、だちてぇ。」 日の出前。 赤ゆっくり達は、すやすやと寝息を立てているが、その表情はあまりゆっくりしていなかった。 プレハブの下の地面には一段低く、浅いくぼみが作られており、それが段ボールや板きれで数百の小部屋に区分けされている。 小部屋はせいぜい大型の子ゆっくり一匹入る程度のサイズ。 孤児ゆっくり達は一匹一部屋づつ割り当てられるので、上から見ると、卵パックが敷き詰められている感じだ。 言うまでもなく失踪防止と赤ありすのすっきりー防止の措置なのだが、 夜間はこの上に段ボールがかぶせられ、上には保育ゆっくり達が重しとして乗っかっているので、 うんうん、しーしーすら好きにできない。我慢できなければ、悪臭に苦しむのは自分なのだ。 などと言っている間に日の出である。保育まりさは赤ゆっくりのおへやの蓋をはずして起床時刻を告げる。 「あさだよ。おきてね。」 「「「「「「ゆっゆーん!ゆっくりしちぇい・・・」」」」」」 「静かにしてね!朝からうるさいとゆっくりできないよ!」 「・・・ゆぇーん。どうちてしょんなこというにょー。」 「朝は人間さんたちも寝てるんだよ。うるさくするとゆっくりできないんだよ。」 「にゃんなにょ?あいさつしゃんはゆっくちできるんだよ!」 「しょうだじぇ!にんげんしゃんがなんなのじぇ!まりしゃはゆっくちごあいしゃつするのじぇ!」 断わっておくが、保育まりさ達に悪意はない。はずである。 この『ほいくえん』は、あくまでも孤児ゆっくり達に町で生きる術を叩き込むための施設なのである。 体罰上等の超スパルタ教育であったとしても。 「・・・どうしても元気に朝のご挨拶がしたいおちびちゃん達は、ゆっくりしないでまりさ達の近くに集まってね。」 「「「「ゆーん!ゆっくちごあいしゃつしゅるよ!」」」」 元気な朝のご挨拶は、とってもゆっくり出来る。 そう、今は亡き母達からそう教わってきたおちびちゃん達が、保育まりさ達の元に集まる。 「それじゃ、おちびちゃん達、とってもゆっくりしたごあいさつを見せてね。」 「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!ゆっくちし『ザクッ』・・・ゆぴぃい・・・ゆびぇっ・・・」」」」 保育まりさ達は、いつの間にか口にくわえていたつまようじを、大きくお口を開けた赤ゆっくり達ののどに突き刺した。 「ゆ・・・・ぴぅ・・・ゆきっ・・・?」 「ゆ・・・ゆぁぁぁああああ!まりしゃおにぇーしゃん、なにちてりゅのぉぉおおおお!」 「ご挨拶は人間さん達に聞こえないように、ゆっくり静かにするんだよ。できない子たちは喋れなくていいよ。」 「「「ゆぁぁぁあああああん!ゆっくちさせちぇぇぇぇえええ!」」」 「・・・うるさいよ。」 「「「・・・・・・・・・・っ!!!」」」 ここに到り、ついに赤れいむ達は、ここが自分たちをゆっくりさせてくれる場所ではないことに気づかされたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「朝ごはんさんは、自分たちで集めるんだよ。おちびちゃん達は、早く自分たちだけで生きていけるようになってね。」 「ゆぁーん。ごはんしゃんはおきゃーしゃんたちがもってきちぇくれりゅんでしょぉぉおお!」 「あかちゃんはゆっくちさしぇなきゃいけにゃいんでしょぉぉおおお!ばきゃなの?ちぬにょ?」 「なら、お腹を空かせてゆっくり死んでね。」 「「・・・ゆっくちりきゃいしちゃよ・・・。」」 保育まりさ達は本気である。 朝の一件でそれを理解している赤ゆっくり達は、さすがに物分かりがよい。 とはいえ、さすがに保育まりさ達も赤ゆっくりにはゴミ漁りができないことなど承知の上である。 ならば、ご飯とは、何を指すのか・・・ 「おちびちゃん達のご飯さんは、お外に生えてる草さんたちだよ。捕まえられるなら虫さん達も食べていいからね。」 「ゆぇぇ、にぎゃいぃぃぃ。」 「くさしゃんゆっくちしちぇないよぉぉ。」 「ばったしゃん、まっちぇにぇ!」 「いもむししゃん、ゆっくちおりてきちぇぇ!」 「もっちょたべちゃいよぉ。」 「なら、草さんがたくさんあるから食べてね。」 「ゆぁーん。おきゃあしゃんがとってきちぇくりぇたたまごやきしゃんたべちゃいよぉぉ。」 「むーしゃむーしゃしたいなら、自分で取ってきてね。」 たとえ生ゴミといえども、捨てたての人間さんの食べ物は、ふわふわのあまあま、雑草よりはごちそうだ。 それを親の生存中に食べさせてもらった赤ゆっくり達は、たとえ今後成長できたとしても、限りある生ゴミを求めて飢え続けることになる。 好き嫌いを無くす、これは、保育まりさの愛の鞭なのだ。おそらく。 たとえ、こうしている間中、まりさの息遣いが荒く、ぺにぺにがギンギンだったとしても。 「むっきゅーん!もうぱちぇはがまんできにゃいわ!ゆっくちちたごはんしゃんのあるところにつれていっちぇにぇ!」 「ダメだよ。おちびちゃん達には危ないよ。ゆっくりしたご飯さんは、人間さんが守ってるんだよ。」 「むきゅ!おきゃーしゃんはゆっくちしたごはんしゃんをもってきちぇくれちゃわ! まりしゃおにぇーしゃんは、あまあましゃんをかくしちぇるのよ!きっとそうにちがいにゃいわ!」 「「「ゆゆっ!?まりしゃおにぇーしゃんは、ゆっくちあまあましゃんをちょーらいにぇ!」」」 「ゆぅぅ。ぱちぇはゆっくちがまんしちぇにぇ。おにぇーしゃんたちにおこられりゅよ。」 「「「おにぇーしゃんがおこりゅとゆっくちできにゃいよぉ。」」」 町赤ゆっくりの数少ないゆっくりであるむーしゃむーしゃである。 多少のわがままも仕方がないところではあるが、それですまされないのがこの施設であった。 「ゆん、しょうがないよ。ここにあるご飯さんだけで、どうしてもゆっくり出来ないおちびちゃん達はこっちに来てね。」 「「「「ゆっくちー。」」」」 「ふわふわさんを配るから、おっきくお口を開けてね。」 「「「「ゆっくちむーしゃむーしゃしゅるよ!・・・『ひょい。ぱくっ!』ゆっ!ゆぴぃぃいいいいいい!!!」」」」 まりさが赤ぱちぇ達の口に放り込んだのは、廃棄餃子のパックに入っていた、ラー油を薄めたもの、 それをスポンジに染み込ませたものだ。 ギリギリではあるが、一応命に影響は無い。 「ゆぴぃ・・・お、おみじゅしゃん・・・・っ!!!」 「お水さんなら今無いから我慢してね。」 「ゆ・・・・ぱちぇをだましちゃわにぇ・・・ちにぇ、くじゅ・・・っ!」 「ゆーん!これで、もうご飯さんの味はわからなくなったから、草さんもおいしくむーしゃむーしゃできるよ。よかったね。」 舌が肥えすぎているならば、いっそのこと味がわからなくなってしまえばいい。 これを見て、周囲の赤ゆっくり達も、保育まりさのやり方を完全に理解した。 問題点があるなら、言葉で教え込むことなどせず、問題の元から丸ごと削り取っていくのだ。 以降、ご飯について不満を言う赤ゆっくりはいなくなり、 結果としてはその味にも徐々に慣れていったので、保育まりさの目的はいつもどおり達成されたのであった。 ちなみに、この施設には卒園生達や優しいゆっくり達が差し入れにあまあまを持ってきてくれているので、 赤ぱちぇの勘は完全に当たっていたりする。無論、孤児ゆっくりの口にあまあまが入ることはない。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 食料事情が解決すれば、次はすっきりーの問題となる。 なんだか早い気もするだろうが、衣・食・住の内の衣・住、つまりおうちやおふとんについては、 結局町に出なければ教育のやり様もないので、ゆっくりの場合はこれでいいのである。 「ゆーん。れいむは、まりさのおちびちゃんがほしいんだよ!」 「まりさがすっきりーできたらいいんだけど・・・。ごめんなさいだよ、れいむ。」 「ちぇんはけっこんっしたくないけど、おちびちゃんはほしいんだよー。」 「むほぉぉぉおおおお!ありすのまむまむですっきりしてぇぇぇえええ!!!」 ほいくえんには、連日にんっしんを求めて、町ゆっくりがやってくる。 つがいが事故でぺにまむを失ってしまったり、つがいは欲しくないがおちびちゃんは欲しかったり、 いずれにしても、普通の手順ではにんっしんできないゆっくりなど、町では珍しくない。 そんな彼女たちに若くて新鮮な精子餡を提供するのも、ほいくえんの役割である。 無論保育まりさの目的は、町ゆ達からの謝礼などではない。断じてない。 「ゆっゆっゆっゆっ、しゅっきりー。」 「ゆーん。かわいいおちびちゃんができたよー。」 「ゆっゆっゆっゆっ・・・」 「おちびちゃん、もうにんっしんしたからすっきりーはいいよー。」 「ゆっゆーん。ありしゅはもっとしゅっきりしちゃいわ!」 「ダメだよおちびちゃん。すっきりーは、一人と一度だけだよ。何度もしちゃうと永遠にゆっくりしちゃうからね。」 「しょんなのしらにゃいわ!きっとあのちぇんおにぇーしゃんもつんでれしゃんなのよ!」 「・・・それに、たくさんおちびちゃんが出来たら、誰が育てるの。シングルマザーじゃ限界があるんだよ。」 「しょんなのちぇんおにぇーしゃんがそだてればいいでしょぉぉおおお!!!ありしゅはしゅっきりーしちゃいのよ!」 「ちぇ、ちぇんはもういくよー。おちびちゃんはありがとうだよー。」 「まっちぇにぇ!ありしゅはもっちょしゅっきりしちゃいわ!」 「まりさ、あとはよろしくだよー。」 「まっちぇぇぇぇえええ!もっちょしゅっきりしゃせちぇぇぇぇえええ!」 これも、よくあることである。 相手が自然の脅威とは言え、本当に賢いゆっくりならば、赤ゆを残して簡単に死んだりはしない。 当然そんな親の子供である孤児達も、餡子の出来はいい方ではない。 レイパーとまでは言わないまでも、後先考えず、欲望に忠実な者は後を絶たないのが現状である。 「ゆふん!今日のご奉仕で、何度もすっきり―しようとしたおちびちゃん達はこっちに来てね!」 「「「「もっとしゅっきりしゃせちぇにぇ!」」」」 「それじゃあ、こっちに来てゆっくりしたお顔さんを見せてね。」 「ゆっふーん!きゃわいくってごめ『めりめりめりっ!』・・・ゆぴぃぃぃいいいい!!!」 レイパー候補の赤ゆ達のまむまむ(ぺにぺに)には、保育まりさ達が隠し持っていた、短く切った割りばしが深々とねじこまれていた。 これでは、人間さんでもなければ、二度と摘出は出来ないだろう。 「「「「ど・・どぼじでこんにゃことしゅるにょぉぉおおおお!!!」」」」 「レイパーはゆっくりできないよ。これでぺにぺには使えなくなったから安心だね。」 「「「「にゃんなのしょれぇぇぇえええ!」」」」 「後はすーりすーりでもすっきり―出来ないように、ほっぺも使えなくするよ。」 まりさのくわえているのは、スポンジにラー油(今回は薄めていない原液)を染み込ませたもの。 赤ありす達のスベスベほっぺに、これをたっぷり塗りつければ、ほっぺの感覚は完全に失われ、 すーりすーりの快感は以降永久に得られなくなる。 「ゆびぃぃいいいいい!!!いじゃい、いじゃいぃぃいいいい!!!」 「ゆびゃぁぁあああ!ごんなのどがいばじゃにゃぃぃいいいい!!!」 「ぬーりぬーり。よかったね。これで、二度とすっきりーしないでよくなったよ。」 「・・・にゃんでぇ・・・しゅっきりしちゃいよ・・・」 町のゆっくりはとにかく死ぬ。 すっきり死などしている余裕はないのが現状だ。 レイパーの芽はこうして、確実に摘まれていくのである。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− その後も『ほいくえん』での厳しい教育は続いて行く。 「まりさ達はお帽子を使って、川さんに浮くことができるんだよ。やり方はこうだよ。」 「「「ゆっくちー。ぷーかぷーかしちぇ、とってもたのちいよ!」」」 「・・・でも、絶対にやっちゃだめだよ。」 「「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉおおおお!!!」」」 「川さんは死亡フラグだよ。出来るだけ近づいちゃだめだよ。」 「しょんなのへいきだじぇ!まりしゃたちはゆっくちじょうずにおよげりゅのじぇ!」 「・・・まりさにも、ゆっくりしたお帽子を見せてね。」 「ゆーん!みしぇてあげりゅのじぇ!ゆっくちしちぇるの『ザクッ』・・・どぼじであなしゃんあけりゅのぉぉおお!」 「よかったね。これでお帽子さんで川さんに浮けないよ。」 「ゆぁぁぁ。まりしゃのゆっくちちたおぼうしが・・・。」 * o + # * o 。 こうして、輝くような笑顔をした赤ゆっくり達が、すっかりうなだれ元気を失くした子ゆっくりになる頃、 ついに卒園試験が行われることとなった。 孤児ゆっくり達は、陰気に曇った表情の中に、わずかに光を取り戻した。 ようやくこのゆっくりできないプレイスから解放される。 お外に出たら、これまでゆっくり出来なかった分までいっぱいゆっくりするのだ。 そして保育まりさ達くらい大きくなったら、みんなで制裁してやるのだ。 その表情には、怒り、悲しみ、憎しみ、恨み、様々な負の感情が見て取れる。 その姿からは彼女たちが、今この町にいるゆっくりの中でも、もっともゆっくりしていない者たちであろうことが見て取れる。 「それじゃあ、最後の試験の内容を言うよ!」 「「「・・・・・・。」」」 「ほいくえんのお外で3回太陽さんが顔を出すまでゆっくりしてね!」 「「「・・・・・・!?」」」 卒業試験、その内容は、『ほいくえん』の外で2泊3日、であった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− その内容は、お弁当(と言っても虫と雑草だが)持参可、何をやっても、どこに行くのも自由、というもので、 最終的に3日目の朝以降に『ほいくえん』に戻ってくればいいというものであった。 孤児ゆっくり達は狂喜し、我先にと『ほいくえん』を飛び出していく。 そして、『ほいくえん』のある広場の出入り口には保育ゆっくり達がバリケードを築き、孤児ゆっくり達が帰って来れないようにした。 これは、3日後まで取り除かれることはない。 「みょーん。まりさ?こんかいはなんにんくらいもどってくるかみょん。」 「ゆん?生きてたらみんな戻ってくるよ。」 「みょーん・・・。」 レイパー候補とされ、まむまむに割りばしをねじ込まれたありすは、自分が生まれ育った路地裏へと帰っていた。 そこには当然というか、新しいゆっくり達がおうちをつくっていた。 がっかりして帰ろうとすると、ちょうどよく、現在の住民が顔を出す。お肌がヌメヌメと濡れた、2匹のありすだった。 「むふぅ、おちびちゃん。なにかごようかしら。」 「ゆぅぅ。ありすはもっとおちびちゃんだったころに、ここにすんでたの・・・。」 「むふぅ、むふぅ。そうなのぉ。せっかくきたんだから、おうちのなかにもはいっていいのよぉ。」 「ゆーん。でも、ありすは・・・」 「むほぉぉぉおおおおお!!!おちびちゃんはおそとですっきりしたいのねぇぇぇえええ!!!」 「ゆ、ゆひぃぃぃいいい!なんなのぉぉおおお!?」 「むほ、むほ、むほぉぉおおおおお!!!・・・むふぅ?おちびちゃん、まむまむがへんねぇ?」 割りばしありすは、レイプ防止のためにまむまむ(ぺにぺに)に割りばしを突っ込まれているので、 れいぱーに襲われても当然すっきりーはできない。 「むふぅぅ、すっきりーできないなんて、とってもいなかものねぇ。」 「へんなまむまむのありすはどっかいってほしいわ。きもちわるいこねぇ。」 「ゆ、ゆぅぅぅ・・・。」 その時、割りばしありす達の周囲で、サイレンが鳴り響いた。 みょーん、みょーん、みょーん・・・ 「やっと見つけたみょん。」 「むふぅぅ、なんのようかしら。」 「むふぅ。きっとみょんは、ありすたちのとかいはなあいをうけとめたいのねぇぇぇええ!」 「「むほぉぉぉぉおおおおお!!!」」 「「「「「みょーん。いなかもののれいぱーはっけんだみょーん!!!」」」」」 「「むほっ?」」 「この田舎者のありす姉妹は、まりさ一家のレイプ殺し犯だみょん。処刑だみょん!」 「「「「みょーん、みょーん、みょーん!」」」」 「「こんなのとかいはじゃないわぁぁぁあああ!!!」」 みょん自警団。 ゆっくり同士の殺傷や、行き過ぎた行為を取り締まる、ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための組織である。 彼女たちは、特に森育ちの田舎者レイパー(ヤリすぎて殺しちゃう、ゆっくり最底辺の奴ら)に厳しい。 「やべでぇぇぇ!ゆぎぃぃぃいいいいい!」 「いじゃいぃぃぃいいいいい!ぺにぺにがっ、ありすのとかいはなぺにぺにがぁぁぁぁあああ!」 みょん自警団から与えられる罰は、レイパー候補ありすが、『ほいくえん』で受けたものと概ね同じ処置である。 ただし、割りばしの本数がケタ違いではあるが。 「やべでぇ、いじゃい!いじゃいぃぃぃいいい!ありすちんじゃぅぅぅうううう!!!」 「レイパーはしぶといみょん。あと十本くらい刺しとくみょん。」 「ゆぴぃぃいいいいいい!」 割りばしありすがしーしーを垂れ流し、ガタガタ震えながら見ている前で、 レイパーありす達は、ぺにまむとあにゃる、ツタが生える額のあたりにそれぞれ30本づつ割りばしを突き刺され、 出来そこないの「たわし」の様になって気絶してしまった。 息をしているのでまだ生きている。 「みょーん。こっちのおちびはどうするみょん。れいぱーのつれみょん?」 じっと、みょんの探りを入れるような視線にさらされ、割りばしありすは声も出ない。 「おちびのまむまむを見るみょん。このおちびは『ほいくえん』育ちだみょん。田舎者じゃないみょん。」 「・・・・・・『ガクガクブルブル』。」 「そうかみょん。こわがらせてわるかったみょん。なにもしないからゆっくりするみょん。」 その言葉と同時に、割りばしありすは気を失った。 一方同じ頃、お帽子に穴をあけられた、元川渡り大好きまりさは、未練が捨てられないのか、河川敷にやってきていた。 寂しそうにじっと川を眺めていると、堤防の地面に穴を掘って暮らしている川まりさ達が、うじゃうじゃと這い出てきた。 慣れた風にお帽子に乗って、川の水草を収穫し始めるのが見える。 岸の近くでは、子まりさ、赤まりさ達が水に浮く練習をしている。 その微笑ましい姿は、孤児ゆっくりであることと併せて、ますますまりさをゆっくりさせなかった。 「ゆぅぅ。まりさもおぼうしにあなさんがなかったら、いっしょにゆっくりできたのに・・・。」 保育まりさのゆっくりした表情を思い出すたび、憎悪が餡子の奥まで煮えたぎらせる。 と、その時、川に架かった橋の上から人間さんの子供の声が聞こえてきた。 「あ、ゆっくり達が川に浮いてるぞ。」 「石投げようぜ、石。」 「男子達ったら野蛮ね!」 「でも、父ちゃんが『川に住むゆっくり達はクズばっかりだから、ぶっ殺しちまえ』って言ってたぜ。」 「ほらー。やっぱりいいんじゃねえか。触美も優等生ぶってんじゃねえよー。」 「むー。」 間もなく、川に浮かぶゆっくり達に大量の石つぶてが降り注いだ。 「ゆぁぁぁあああ!やめてね!いしさんはゆっくりできな『ボチュッ』・・・」ぼちゃん・・・。 「ゆゆっ!はしさんからはなれるよ!ゆんせ、ゆんせ!」 何とか橋から離れると、所詮は小学生の肩。 ゆっくり達には石つぶても届かなくなった。 「ちぇっ、つまんねえのー。」 「こりゃー!川に石を投げちゃいかーん!わしらに当たったらどーするつもりじゃー!」 「やっべ!みんな逃げるぞー!」 川のど真ん中にはいつの間にか、二人乗り程度の手漕ぎボートが浮いていた。 船上には、ゆっくり型の帽子をかぶった老人夫婦が乗っている。 ボートには、『河川管理』と書かれていた。 「それじゃあ、M枝。そろそろはじめるぞい。」 「はいはい、わん五郎さん。準備できてますよ。」 「うおほん。本日は晴天なり、本日は晴天なりー。えー、ゆっくりしていってね。ゆっくりしていってね。」 「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」 わん五郎爺さんの挨拶に合わせて、川に浮かぶまりさ達も元気よく挨拶を返し、 その拍子に全員がオール(として使っている木の棒)を口からぽろりと落とした。 「「「「「「まりさのゆっくりしたおーるさんがぁぁぁああああ!!!」」」」」」 完全に自力での移動手段を失った川まりさ達。 彼女たちが川の流れに任せてゆっくりと流れていく中、老夫婦は、先端に発泡スチロールの浮きをくくり付けた、 T字型の道具を取り出す。校庭の整地に使われる、トンボという道具に似ている。 「ゆっくりたすけてね!まりさはかわいそ『とんっ。ぼちゃん。』・・・。」 そして、逃げ場のない川まりさ達を、一匹一匹丁寧にお帽子から突き落としていく。 「やめてね!まりさをつきおと『とすっ。ぼちゃ。』・・・。」 「まりさにはかわいいおちびち『とん。ぽちゃん。』・・・・。」 「やじゃぁぁぁあああ!まりさしにた『とすんっ。ぼちゃん。』・・・。」 突然川の中央付近で生まれた地獄のような光景から、穴帽子まりさが目を離せないでいる中、 川岸周辺で水に浮く練習をしていた子・赤まりさ達は、自分達もオールを失いながら、 命からがら岸までたどり着き、ゆっくりしたお父さんまりさ達がなすすべもなく水中に突き落とされる姿に絶叫していた。 「ゆあーん。どうちてしょんなことしゅるのぉぉおお!」 「ぴゃぴゃー。ゆっくちにげちぇぇぇぇえ。」 「おとーしゃぁぁぁん。ゆっくちしちぇぇぇぇ。」 ゆっくり達が絶叫し続けるその背後では、なぜか毎週決まった曜日・時間帯に現れる、 くたびれたスーツを着た中年サラリーマン達が、河川敷に集結し始めていた。 全員が、その手に金属バットかゴルフクラブを持ち、豪快に素振りを繰り返している。 相当な回数素振りをしているはずだが、その表情は全く歪むことがない。 その後まもなく、河川敷では絶叫に包まれたゴルフの練習が始まった。 降り注ぐ餡子の雨の中、穴帽子まりさは、餡子の泡を吹いて気を失ったのであった。 朝のご挨拶を強行しようとしたために、喉をつまようじでつぶされたゆっくり達は、 朝の元気なご挨拶と同時に、おうちの上からボウリング球を落とされつぶされたれいむ一家を見た。 あまあまを欲しがったために味覚を奪われたぱちゅりー達は、あまあましか食べられなくなり、 草さんも虫さんも吐き出してゆっくりと餓死した赤ゆっくり達を見た。 3日目の朝。 町での生活を生き延びた孤児ゆっくりはおよそ3割。 その全員が『ほいくえん』に戻ってきた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「まりしゃおにぇーしゃん、いままでわがままでごめんにゃしゃいぃぃ!」 「ゆっくりありがじょぉぉおおおごじゃいまじだぁぁぁ!」 「ゆんゆん。まりさもこれまでみんなに酷い事してごめんね。」 卒業試験の前まではあれほどゆっくりしていなかった子ゆっくり達。 しかし、全ては保育まりさの愛の鞭であったことを知った孤児ゆっくり達は、 そのあふれる愛に包まれてとてもゆっくりしていた。 『ほいくえん』、それは、町に住むゆっくり達の絆の象徴なのである。 「全ては計画通りだよ。ゆっふっふっふぅ。」 こうして保育まりさは、一年また一年と、安全な『ほいくえん』から離れることなく、 卒園生から贈られるあまあまと、自分の暗い性欲のはけ口を確保していくのであった。 まあ、こんな感じで町の赤ゆっくり達は大きくなっていきます。 さすがに赤ゆ一匹で生き延びれるほど甘くはないですよね。 ちなみに、この『ほいくえん』の敷地の入口には、『餡生物個体数調整地』と書かれた看板が掛かってます。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. 本作品 (おまけ) 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 挿絵:M1
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『妙味』 8KB いじめ 虐待 虐待人間 ようやくアイデアを閃く。 先日、一本書いたら、な~んにも書けなくなっちゃったんだよね。 どうも完全燃焼という奴らしい。 気合いを入れて三本ほど仕上げては見たけれど、何か違う。 模索という言葉に逃げて、本来するべき事から目を逸らしているような・・・。 だから、さ、一つ初心に返って見つめ直してみようと思うんだ。 なんでゆっくりをいじめ始めたのか? 用意するのは適度にゲスなゆっくりまりさ。 まりさのやかましい妄言を打ち込む前に一言申し上げておきたい。 いじめるのは、ゲスに限る。 なぜか?理由があるから。 正当防衛か、せめて無礼打ちなら世間でも許されるだろう。 だが、無差別殺人はいかなる理由があっても許されまいね。 いじめるにはそれ相応の理由が必要なのだ。 一方で、駆除はいかに善良なゆっくり出あろうと、仮にそれが希少種であろうと、躊躇する必要はない。 目的が違うのだからやり方が違って当たり前である。 世間では「あんよ焼き」とか「あまぎり」とか「禿饅頭」とかが流行っているようだが、どうも、ありゃ下品だね。 あんよ焼きは火(ホットプレート含)を使う。 あまぎりは大抵はスプーンとか道具を使う。 禿饅頭もハサミかカミソリを使う事が多い、まあコレに限っては手でやることもそこそこ多いらしいが。 生き物を嬲るときの快感ってのはさ、指先で感じなきゃいけないんだ。 とはいえ、僕は自分の考えを他人に押し付けるつもりは毛頭無いからね、 焼きたい方は焼けばいいし、あまぎりたい方はあまぎればいい。 でも僕は、素手がいい。 あんよ焼きに関してはそれだけじゃない。 お手軽な方法としてこの世界では親しまれてはいるが、 無抵抗の相手を嬲るってのは人間としてどうなんだろうか? 相手も抵抗できる、その状態で奪い尽くし蹂躙し尽くす、だから楽しいんじゃないのか? ではさっそく、まりさの顎・・・口の下、生殖器の上の辺りに、おもむろに右手を突っ込む。 貫手ってやつだ。 当然まりさは泣きわめく、口汚く罵ったり、 あるいは、自分の足及び生殖器がいかに素晴らしい物かを力説するだろう。 それを聞いて悦に入っているようじゃ、ダメ。 集中すべきは指先の感触である。 ぐね、ぐね、と激しく動き回る餡子の感触。 ゆっくりの身体能力の9割を占めるあんよの、生きている、今まさに死につつあるこの感触をこそ味わう。 僕は昔足に結構な怪我をして、縫い合わせることになったんだが・・・傷口に麻酔の注射をされてね。 こいつが痛いんだ、泣きわめきながらもその瞬間を凝視していた事を今もはっきり覚えている。 今、このまりさはその時の僕のおそらく何十倍かの痛みを味わっている。 それを指先に押し寄せる餡の感触から感じるのだ。 次は、そうだな、さっきからべらべらべらべらとよく回る舌が良いかな? 餡子が中に詰まっているのに赤黒い、ウナギのように粘ついた舌をしっかりと掴む。 再び私事だが、僕は子供の頃転んで、舌をかみ切ったことがある。 と言っても、奥歯で舌の横幅の5分の一ほどを裂いた程度だったがね。 激痛と、口の中に噴き出す血の味と熱さに、ああ、自分はこんなに簡単に死ぬんだなと、 幼いながらに深く心の刻みつけられる出来事だったよ。 その感慨を込めて、まりさ自身の歯で、まりさの舌を切断する。 すり潰すようにやるのはどうも調子が良くないね、ばつんっと一発で裁断するのが良い。 切断した直後の舌は、まだ少し動くんだ・・・ほんの10秒ぐらいの間、ぐねりぐねぐ・・・ねって感じでね、 この感触を楽しみ忘れたら後悔する。 やがて出餡多量で死に至るだろうが、本ゆんは必死に口を閉じてそれを遅らせるだろう。 安心して眼ん玉を抉ろうか。 あまぎり? まあ似たような物だ。 突っ込むのは右手人差し指、突っ込む眼は向かって右側の眼。 寒天質の瞳孔をぶじゅると突き破ると、なんとも言えない感触と、灼熱感が歓迎してくれる。 間違っても両目を潰してはいけない、潰すのは片目だけ。 片方だけ奪うと言うことが重要なのだ。 奪うことも出来るけど、奪わない。 奪おうと欲すれば、まず与えるべし。 殺すことも出来るけど、殺さない。 殺そうと欲すれば、まず生かすべし。 トンボ取りで指先をくるくる回すように、眼球の中をかき回してやる。 今まりさにはどんな物が見えているのだろうか? もしかした僕も今のまりさと同じ視界を感じたことがあるのかもしれない。 昔転倒したとき、眼を強打して・・・視界がぼやぼやのまっしろなんだ。 どんなにがんばって目を見開いても、涙を流しても、その涙を拭っても、見えない。 後に視力が回復して心底ほっとしたよ。 そのほっとした幸せをこのまりさは決して感じることはない。 この僕が奪ったのだからね、視力を奪われる恐ろしさをその断片とはいえ知っているはずの僕がさ。 そろそろ終わりにしようか? まりさの眼ん玉に突っ込んでいた右指を更に押し込んで、中枢餡に触れるほど突っ込む。 眼窩を引き裂いて右の手首を全部押し込むぐらいで良い。 いつでも握りつぶせるのだと言うことを、まりさに解らせるように、マッサージしてやる。 このまましばし待つ。 やがて右手がぴりぴりしてくるだろう。 消化餡の効力によって、右手の皮膚が餡子に変えられているのだ。 もし今自分の腹を割いて胃の中に手を突っ込んだら、こんな感じなのだろうか? いわゆる理系に属する者ならば、誰だって自分がどのようにして構成されているのか興味を持つはずだ。 誰だってやってみたいと思うはずだ。 まりさと自分は何ら変わりのない生き物なのだ 血が流れているか、餡が流れているかの些細な違いしかないのだ。 その些細な違いしかないまりさの命を、僕は奪うのだ。 押し寄せる背徳を噛みしめながら、いのちのあんこさんこと中枢餡をじっくりじっくりと、握りつぶすのだ。 餡子の蠕動の最後の一震えまで、僕の指先は余さず感じ取る。 やがて熱が無くなり、命は消え失せる。 ここに僕のゆっくりいじめは完遂される。 「くそにんげんっ、まりささまをはなすのぜっっ まりささまはしょうらいどすになってぜんせかいのゆっくりをすべ、 やがてはにんげんもくそどれいにしてやるいだいなるゆっくりなのぜっ、 そのまりささまにこんなぶれいをはたらいてゆるされるとおもっているのかぜっ? ゆぁ~~ん?そういうことなのぜっ、いまのうちにおんをうってあとでとりたててもらおうってこんたんぜ? だったらそうとはやくいうのぜっ、あまあまをゆっくりしないでもってくるのぜっやまもりっでいいのぜっ、 そしたらつぎはびゆっくりをいっぱいつれてくるのぜっ、 れいむはびっちまんじゅうだからだめなのぜっ、 まずれいぱーじゃないとかいはなありす、もりけんじゃないぱちゅりー、それから、それから、 ともかくえらぶったきしょうしゅとかいうゆっくりできないゆっくりどもをとくもりっでつれてくるのぜっ、 ぜんぶまりささまのすっきりーどれいにしてやるのぜっ、 ゆふふふふふっ、ぺにぺにがうずくのぜーっ・・・ なにやってるのぜっくそどれいっまりささまはめいれいしたのぜっ、 ゆっくりしないでまりささまのあんよをなめて、めいれいをじっこうするのぜっ!」 「ゆ?ゆゆゆ?ゆっ? ゆぎゃあああああああああああああああああああああああああああっ まりささまのとくだいっさいずのすとろんぐびっぐぺにぺにがあああああああっ、 かもしかさんもまっさおのあんよざんがああああああああああああああああっ どれびっだにずるのぜええあげあああああいだいいだいいいいいいだいのぜええええええええっ ごべんだざいっにんべんざんっ、おでがいなのぜっはやくぬぐのぜっ・・ぜっ? どぼじでながでうごがずのぼおおおおおおっ!? いぎゃいいぎゃいいいいいいいいいいあばあああああっっ」 「ゆひぃ・・・ゆひぃ・・・ばりさのべにべにざん、あんよざん、もどっでね・・・? ゆう゛? なんなどぜ、ごのでは? ぼぼじでばりばのじだぼびっばりだうのぜええええっびっばぶばのべっびばいおぜっ (どうしてまりさのしたをひっぱりだすのぜええええっひっぱるなのぜっいだいのぜっ) あぼざんをぼじあべでどうぶるづぼりなぼぜ? (あごさんをもちあげてどうするつもりなのぜ?) ばだばっ、びべぶぼぜっ、ばりざのぼびんびょうぎもびうがぜばいをぶごがるぢだざんばああああああああっ (まさかっ、やめるのぜっ、まりさのそしんちょうぎのようなせかいをうごかすしたさんがああああああああっ)」 (もうじゅうぶんわかったのぜっ、にんげんさまにさからったまりさがおろかだったのぜっ、おねがいしますのぜっ、 あまあまをほしいなんていわないのぜっ、すっきりーどれいもじょうだんだったのぜっ、 せめて、せめていきてもとのおうちにがえっぎゃああああああああああああああああああああっ ばりざのおべべざんがああああああああっねこめいしさんよりもかがやいてせかいをてらすおほしさまのようにうつくしいっ、 ばりざのおべべざんがああああああああっっ ぎゃああああああああっ、かきまわすなのぜええええっっいだいいだいいだいいだいいだっ) (も、もうころしてくださいっにんげんさんっおねがいしますっもうころしてくだいっ、 たえられませんっ、いついのちのあんこさんをつぶされるのかっ、こわくてたえられませんっ、 やるんならひとおもいにやってくださいっ、あっあっあっあっあっああああああああああああああああああっ) (もっとゆっくりしたかった) 後書き 私がもしゆっくりをいじめるとしたら・・・を率直に書いてみました。 この上なく率直に、正直に。 いじめるときは自分が経験した痛み苦しみを再現すると、その辛さがフィードバックされて良いと思うんですよね。 それがないと私は物足りない。 早速人間がでしゃばってますね・・・。 前作 apoptosisに沢山の感想とコメントを頂き、ありがとうございました。 (今作もそうですが)悩んで草臥れて辛くて苦しくて、何もかも投げ出したくなった瞬間、 あっと浮かんだアイデアを一気に文章にしました。 そう言う作品は自分でも思いがけない異様な空気を帯びるので・・・その、登場人物の設定が変で失礼しました。 次から気をつけます。